滝野川大勝軒 東京・池袋東口

※東京都北区滝野川2-10-3-101時代。






霞んだ青空から陽射しが注いでいた、一時期ほどではないにせよ夏薫る八月葉月下旬の木曜日。今日も仕事が終わって外に出れば、また穏やかな季候のそんな午後七時過ぎだった。

仕事帰りにちょっと寄り道してラーメンをすする。それがラーメン本来の醍醐味だと常々考えている。

9年前に訪れたきりのこちらだが、そんな滝野川大勝軒にその状況で今なら行けると気がついて早速訪れていることにした。

と言うわけでまたまた王子で途中下車して、まもなく電停に滑り込んで来た都電に乗車。乗るのは結構久しぶりだ。

ほどなくチンチン!とベルが高らかに車内に鳴り響いて、車両は明治通りに出て飛鳥山公園を左手に見ながらなだらかな上りの左カーブを快走して行った。

上がり切ると専用線に入るため車両は大きく右に旋回した。するとまもなく飛鳥山電停のホームに身を滑らせて停車。しかし誰も降りる客はいなく、運転手もドアをあけることなく動き出した。

そしてほどなく二つ目の電停の滝野川一丁目に近づいたので、路線バスよろしく停車のボタンを押そうとしたら誰かに先を越されてワンテンポ早くピンポンと車内に響いた。

ともあれ降車して早稲田寄りの踏切りの道路を、明治通り方面に歩いて突き当たりを右折。道なりに進んで行くと明治通りが見えたのでその側道に出た。

するとその傍に地図で視認していた滝野川馬場ふれあい歩道橋があったので、それ利用して向こう側の歩道に渡った。

そこを降りて右手に80mほど歩いて行くと、風情良くこちらが佇んでいた。今から18年前の1995年にオープンした、東池袋大勝軒直営となるこちらのようだ。

さっそく入店すると、常連さんらしき先客で盛況なフロアが広がっていた。左手にあった券売機の前に立ち、今夜はラーメン気分だったのでその中から800円の玉子ラーメンを選んだ。

奥が空いていたので進んで奥寄りのカウンター席へ腰掛け、チケットをお店の方に手渡した。

さて冷水は?と周囲を見ると券売機の隣りにあったので、その横にあったプラスチック製のコップを一つ手にとって冷水を注いでから席へ戻った。

以前は限定を提供していたようだが、最近はやめてしまったのかそんな案内が何一つなく、券売機のそれしきボタンにも×印が点灯していた。

ふと見ると天井のカセットエアコンの吹き出し口から蒸気が出ており、涼しい店内だったが湿度の高いフロアのようだった。程なく到着。

ボリュームを期待して来たが、それを裏切らない素敵な盛り具合がたまらないもの。ついつい箸が進む速度が加速して行った。

そして東池袋大勝軒系らしいスープの旨味に、モチンモチンと来る弾力の良い太麺がまた良かった。

チャーシューが都内の良き時代を彷彿とさせて、味玉がホクホクとしたものでこれまた素敵な持ち味だった。それだけに、気がつけば完食。

お店の方と常連さんの世間話しが続いていた。そんなやり取りを見ていると、最後の果てに店を流行らせるのは、店主でも店長でも無い入店客全員なんだと思うものを感じた。

いや、やっぱりかなりとんでもなく、絶大にとっても果てなく、何処までも途轍もなく良かった。

(左フォト) 玉子ラーメン/店頭遠景/最寄り電停の都電 (2013.08.29)


 滝野川大勝軒 (タキノガワタイショウケン)

 住所:東京都豊島区東池袋1-32-2 小泉ビル1階  TEL03-6914-2070  ※公式サイトはこちら

 定休日:年中無休  営業時間:平日・土曜11:00〜22:30◆日曜・祝日11:00〜22:00

 アクセス:JR池袋駅北改札口東口下車。駅前の明治通りを左手に進んで行き、豊島区役所本庁舎
       奥の右路地を入って行った左側にあり。徒歩およそ5分。



明治通りの都電荒川線のレール。

この滝野川馬場ふれあい歩道橋を利用して渡る。

歩道橋の上からこちらが遠くに見える。

1995年にオープンした東池袋大勝軒直営店。

食べ終わったらカウンターに上げよう。

18年目となる滝野川大勝軒の店内。


毎年この秋口の時期になると、石神秀幸氏のラーメン本が発売されているが、もちろんご多分に洩れず自分も購入している。

数ある大勝軒の中で、唯一いつもその中で紹介されるお店がこちらで、「魂を受け継ぐ好感度の高い店」とある。そうか、大勝軒は無化調店だったのか、と思う人も少なくないらしい。

某店で普通盛りをお願いしたら、中盛りにしようとなり、食して一服した後都電に乗車。

滝野川一丁目電停に到着した時点で「あ、そう言えば」と思いだし、思わず次の電停で飛び降り降車。そう言えば大勝軒の盛り具合って、とも思ったがそれは気にしない事にしてお店へ向かった。

明治通りに出ると、以前の外商営業時代通った頃に較べと、随分様変わりをしていた。時代が変われば道も変わる。

到着して中に入ると、午後二時過ぎでもそこそこの入りでやはり人気店であった。
 


2004.11 石神本で有名な大勝軒。


2004.11 もりそば


もりそば650円をお願いする。月に一度創作メニューがあるらしいが、そうしたインフォには気が付か無かった。9年前に開業したらしい。厨房には三人の方がおられ、皆紺色のTシャツを着ていて、一人だけ背中に東池袋大勝軒の文字を背負っていた。程なく到着。やつぱり大勝軒の盛りで、一瞬固まった。

300g近い普通盛りで、かなり太めの麺。つけ汁は例によって甘酢で、目前で砂糖を投入している分、口にするとやや砂糖が多めの感じ受ける。そんなもんである。誰も割りスープを依頼せず、そうしたお店の様。それを飲みたい気にもならない程、麺を完食して満腹だったのでお聞きせず、清算してお店を後にした。「割りスープありますか?」「あ、いいですよ」「いいえ、いりません」やっぱり変である。

(2004.11.10)