すきや橋ラーメン 東京・有楽町 ※閉店





まだ猛暑の陰を引きずって歩くような東京地方で、そんな感じに今日も朝から電車の冷房が心地良かった、九月中旬週明けの月曜日であった。錦糸町辺りの車窓からは直ぐ近くにそびえ立つ、460mを超えた東京スカイツリー。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、午後9時過ぎのなんとなく蒸していた夜で、思わず長袖シャツの裾を上げながらこちらへ向かった今夜であった。

二度ほど訪れた有楽町界隈のラーメン店で、勤務先がこちら周辺となって行こうと考えていたが結局かなり経ってしまった。

そんなわけで久々こちらの入り口に到着して、足元に注意しながら地下へと降りて行った。五年ぶり三度目で、そう書くと何だか甲子園みたいだが、それならば入店行進曲が欲しい処か。

椅子辺りが変わって多少は雰囲気に変化があるのかなと、思いながら最後の段を降りきって店内に足を踏み入れば、前回入店した時とほぼなんら変わっていない内装が広がっていた。

その店内の情景の変わらなさが妙に嬉しくなった自分がいた事に気づいて、思わずそれで微笑んでしまった。

昔のラーメン店は、大抵そうだった気がする。ふと見ると券売機も、ほぼ確か一緒だった。

ラーメンとキムチ丼を選んで出て来たチケットを店主に手渡すと、たまたまライスが切れているそうで、それならばと豚うま煮ラーメンの大盛で落ち着いて目の前の変わらない椅子に腰掛ける。

右奥に先客が二人。以前と変わらずサービスでビールが出るそうで、もちろんお願いしてラーメンの前に喉をうるおした。そう言えばここで初めてのサービスビールとなった。

店主の祖父母が営業していた「すきや橋食堂」に由来する店名のこちら。背中には久々見たブラウン管のテレビ。程なく到着。

あれから幾時間もの年月が過ぎて、何杯ものラーメンを作って来たのだろう。やって来たラーメンのオーラが、まるで履歴書のようにその全てを物語っていた。

それではと行かせて貰えば、滋味深い味わいの醤油スープに、チュルンと音を立てそうな中細麺の風情がとても素敵であった。

豚のうま煮が角煮だったのは驚いたが、試行錯誤の末これに行き着いたそうでこれがまた美味しかった。やはりもうそこは、気がつけば完食であった。いや、美味し豚うま煮ラーメン大盛だった。

(左フォト) 豚うま煮ラーメン大盛/ひと口ビール/店舗入口 (2010.09.13)


有楽町界隈に営業となり、ほぼ一年振りこちらへ行って見る事にした。近くにあれば、もっと行っていたと思う。店頭に着くと、相変わらずな風情の雰囲気。

老朽ビルの地下で、それがよりいっそうであったりする。で、階段の幅が狭く暗かったりして、ややデンジャラス。

ところが階段を降り切ると、比較的明るい店内と、優しそうな顔立ちの店主が迎えてくれる。このギャップが、また良くもあったりする。

券売機でチャーシューメンに、大盛の券も買い座る訳だが、雀荘の低い椅子にも、やはりギャップを感じるのだった。サービスにビールも選べるが、もちろん半ライスでお願いするのだった。程なく到着。

なかなかと言える感じのラーメンにチャーシュー。麺は自家製麺で、中太平ちぢれでやはり良い感じ。

ただ独特感あるスープは良いが味付け的にやや濃く、ホウレン草が入って、ややお雑煮感覚となってしまったりする。とは言え、素敵で良かった。

(2005.12.22) ※フォト右下


 すきや橋ラーメン

 住所:東京都千代田区有楽町1-2-7金田ビルB1F  定休日:日曜日・たまに土曜日

 営業時間:11:30〜14:00/17:30〜22:30

 アクセス:JR山手線有楽町駅日比谷口下車。日比谷映画街付近JRガード沿い。徒歩およそ5分。


自サイト掲示板で、有楽町に無化調でサービス小ビールが出るラーメン店のご紹介を頂いた時、そのあるらしい場所の雰囲気が即座に浮かんだ。夜になるとガード下から焼き鳥の煙りが漂い、ベンチの様な椅子で、ビールジョッキを交わす人たち。その人通りは丸の内や銀座に近い分賑やか。

そんな所にそんなお店があるなんて不思議に思ったものだった。これはきっとある意味、異空間に違い無いと踏み、会社帰り帰宅とは違う方角の電車に飛び乗った。ちょうど花の金曜日の日比谷界隈。赤ら顔にちどり足の、絵にかいた様な酔ったサラリーマンの方々を擦り抜ける様に進む。しばらく行くと看板を見つけた。

お店は地下で、降りる階段があった。下に降りると、そのお店の店内が見渡せた。これはまさしく、異空間。以前は雀荘だったそうで、そこに手作りらしい背の低いコの字形のカウンタ。椅子はいかにも雀荘で使っていたもの。

座って思わず、「ロン!リーチ一発、タンヤオのみ」と言いそうになった。座る前に券売機で、600円のラーメンにして、30代の若い店主に券を渡す。くたびれた雀荘の内装に全然手を付けておらず、製麺機が大きい暖簾からはみ出して見えた。「ラーメン用じゃ無くて、日本そばのやつなんです」との事。

その自家製麺は、極力かん水を使わないで、卵を用いて加水率を上げているらしい。カウンタには無化調のインフォ。五年前に上でお好み焼き店を営む両親の、このビルで営業を始めたらしい。店名は昔ここで、店主の祖父母が「すきや橋食堂」と言うお店を営んでいた事に由来するらしい。

ビールかライスか選ぶサービスは、「ビ…、ライスでお願いします」と、この後の事を考えて泣く泣くそれにした。明日は、東葛ラヲタ忘年会もあるし、である。程なく到着。

油が殆ど入らない、濃い醤油色の割りには、尖った所の無いまったりとしたスープ。豚骨は全然使っていないそうで、鶏と牛に魚介類がメインのダシらしい。麺が、製麺機が製麺機だけに、日本蕎麦風。カン水を少なくしている分卵を使っていても、細い分コシが少ない。

ただ喉越し重視だそうで、確かにそれは良かった。そして圧巻なのがチャーシューとシナチク。これが旨く無くて何が旨い?と言う程大変に良かった。

こちらはキムチ以外は、全て自家製らしい。以前は畜産業の会社で勤務していたそうで、その関係なのか定かでは無いが、モツの煮込みは国産物の良いモツを仕入れているらしい。総括的には、どこか発展途上の感があるものの、その姿勢は買いたいラーメンであった。また、行きたい。

(2004.12.17)



2005.12 チャーシューメン大盛



2005.12 素敵な電光看板。



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