麺処 中村屋 東京・吉祥寺 ※閉店





 
朝からまとまった雨が降り頻っていて、懸念された台風は勢力を弱めながら関東へ向かって北上していた、肌寒い10月月末前日の土曜日だった。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、やや風が出ているものの強風圏を掠めて行ってしまったのか、雨も上がったばかりの午後8時過ぎであった。

しばらく前の話しになるが、以前神田小川町で三四郎だったこちらが、突如として店を畳んでしまい驚いた事があった。

そしてこの吉祥寺の地で本来の店名を掲げ、この8月から営業しているとして、三四郎時代が良かっただけにそこは大変気になっていた。

先日吉祥寺を訪れた時も、実は店頭まで行って下見していた私だった。そんなわけで仕事の帰り道、また吉祥寺で途中下車して、パルコの前を歩いてその店先へやって来た。

2階は中村屋@ウエストパークカフェと言う名前の喫茶で、こちらが運営しているそんなお店があるとは来て見て初めて知った次第だった。

店内へ入って行くと券売機が無いスタイルで、その広さからプールバーが思い浮かんだ色調の店内と言えた。それにしても、やけに小洒落ている。

右手に厨房があって、左手にカフェを意識したようなテーブル席が並んでいた。台風の影響だろうか先客は一人居るだけで、広い店内だけに余計ガランとしていたように見えた。

徐にここと決めた席に腰を降ろすと、お店の方が来られて店頭でインフォされていた二階で提供される10・11月限定らしい石焼きクリームつけ麺なるメニューを一階でも勧めて来られた。

しかし考えていたラーメンで行こうと思っていたので、そこは辞退させて貰った。

メニューを手にとってそれでも一考してから、あじ玉塩らーめんに内容を確認した後で日替わりごはんもオーダーした。

あらためてメニューリストを広げると、前半にはアルコールメニューがそこに並んでいて、後半には2階のごく一部のメニューらしき、パンケーキとパフェがこちらでも愉しめるようになっていた。程なく到着。

2008年4月に大和市から中村屋エッセンスだった海老名に、本店を移して営業しているその支店のこちらで、本店は未訪問だがテレビに露出する機会が多い事でも知られている。

三四郎の移転と言うのは、便宜上であるケースも少なくない為確認させて貰うと、間違いなく直営で店長さんはその時と同じだそう。

それではと口にさせて貰えば、なるほどこれが中村屋の実力の味かと唸る美味しさで、若干かん水が感じられたがそこは胡椒で緩和させて更に口にして行った。

チャーシューも熱が加えられており、味玉子も良かった。

日替わりごはんも、生ハムとチャーシューの中間的な風情のある肉が、ご飯の上に多めに乗っていたものでなかなか美味しかった。

気がつけば完食。いや、いい感じだった。

(左フォト) あじ玉塩らーめん大盛/日替わりごはん/店頭外観 (2010.10.30)



 麺処 中村屋 吉祥寺店    ※公式サイトはこちら

 住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-19-7  

 TEL0422-20-2440  定休日:無休

 営業時間:日〜木11:30〜21:30LO/金土・祝前日11:30〜22:30LO

 アクセス:JR吉祥寺駅北口下車。左手に進んで行き、パルコがある十字路をさらに直進して行く。
       十字路から200mほど歩いた左側にあり。

  
※東京都千代田区神田小川町「麺処 三四郎」時代。

キーの高いピアノのメロディで、ワルツが似合う時期になって来た、そんな初秋の九月半ば週明けの月曜日だった。お茶の水で集合してから、同行営業と言う事にさせて貰って、その前の単独営業の後にランチと言う事で、久々こちらへ訪れる事にした。

時にこだわりのラーメン店の中には、内容量が変わると食材のバランスが狂うと言う理由から、大盛りを提供しないケースがあったりする。こちらもつい最近まではそんな一店舗であったらしいが、そこは調整して対応できるようにされたそうで、大盛りも提供できる事となったそう。




しかも9月末までは、麺増し無料のサービスを行っているらしい。そんな情報を公式サイトで見つけ、思わず出掛ける事にした。

オープンまもない頃に一度訪問して以来で、当時はかなり盛況であったが、最近はそれも一段落したようで、ランチタイムの早い時間もあってか外列もない店頭であった。

店頭でも麺増し無料の案内が立て看板にあり、ちなみにらーめんは並盛りが麺量140gに対して、大盛りは1.5倍の麺量210gになるらしい。それは何とも、ボリューミーだ。

さて中に入り券売機で何にするかと案じたが、ふとカレー味の「まさら」の文字に目が止まり、そんなまさらとかブツブツ言いながら(おいおい)、50円お得らしい950円の「まさら+ごはん」を選んだ。振り返るとお店の方がおられ、チケットをお渡しして大盛りの希望確認があった。

まさかそれで来ましたとも言えず、そこはさりげなくそれに同意して、促されたカウンター席にスーツの上着を壁のハンガーに掛けつつ腰掛けた。程なく到着。

おお、どちらかと言えばその辛さを競った仕様では無く、カレー風味と言う事でガラムマサラ香る黄色いスープのラーメン。白髪ネギとなった千住ネギの白色と、スモークされた生ハムのピンク色の具が、ビジュアルを華麗にしていた。

それではと口にして行けば、もう美味い美味い美味い美味い美味い。生ハムがしっとりした柔らかな食感で、スープが加水低めの細ストレートにカレー味ながら適度に寄り添う。食べ進めて行く内にそこから来る連続した塩気感を白髪ネギが中和させ、更にカレーラーメンの新しい定義さえも提案していた。

カレーはラーメンの4倍の需要があるようなところから、カレーが入ったラーメンが世に多く出回っている向きがある。カレーウドンなど以前から麺類には入っていて、人によってはライスやナンよりも麺類で楽しむ方も少なくない程だと思う。

その多くはカレーのルーを入れたもので、タマネギをメインとした野菜の甘みと旨みでカレーを楽しませるもので、実際それで多くは大変に美味しいし、それでなければ逆にカレーラーメンとは呼べないシロモノとも言えて来た。

ところがこちらの場合、それが大変にサラッとなっているものの、充分な旨みが舌を取り巻き、違う食感がありながらも満足度を高くさせていた。

要は麺とスープのバランスの革命であり、今まではドロドロしたスープが多めに麺に付き過ぎなおざりだった、本格カレーラーメンの波に一石を投じたもので、マサラならぬ、マサヤカな本格カレーラーメンと言えた。ちなみに少し前に、千葉中央部で食したカレーラーメンも、適度で良かった。

麺増量の嬉しいサービスなれど、その美味しさから、そこは気が付けば完食だった。ライスを入れても、これがまたどこか今までと違う感じがありながらも、納得させるスタイルがあった。いやいやいやいや、良かった。

(左フォト) まさら/店舗外観 (2009.09.14)
 




昨日は「らーめん太郎」と言う思い出の名店へ赴いたが、最近の一番人気店と言えば「ラーメン二郎」で、神保町には三郎ならぬ「さぶちゃん」と言うお店もあり、名前を用いた店名も多い今日この頃。

そんな中で現在神奈川県海老名市にある、若きカリスマ店主の中村屋店主が、都内初出店を果たして開業したのがこちららしい。

その名は「三四郎」と言う店名で、すぐ思い浮かぶのが、やはり一般的にも「姿三四郎」と言えよう。

しかし、夏目漱石の三部作の一つとして名高い長編小説「三四郎」もあり、どちらの三四郎を表しているのか、はたまた全く違う意図があるのか定かではない。

夏目漱石の小説は、主人公が小川三四郎と言う青年で、立身青春群像と言うスタイル。文京区本郷周辺が舞台となっている小説。こちらの住所が小川町から、小川三四郎を表して入るのかも知れない。

また富田常雄の昭和17年発表の柔道長編小説「姿三四郎」は、講堂館の鬼とも呼ばれ会津出身の西郷四郎氏がモデルとなっている。

姿三四郎と言えば得意技「山嵐」が有名で、中村屋店主と言えば湯切りの「天空落とし」で、そんな必殺技(なのか?)絡みからなのかも知れない。

そんな訳で気になる所となり、本日出掛けて見る事にした。正午少し前に店頭へ到着すると、ラオタの方々の訪問も一段落した様で、六人程の列程度で店頭は落ち着いていた。

ある程度オペレーションも、落ち着いて来た頃だろう。店先のエンジ色の暖簾には、家紋のようなマークがあしらわれていた。

多少だけ待って、お店の方に順番となって引き入れられ、券売機で醤油特製らしい「特むらさき」970円と、小ごはん150円のボタンを連打し、ちょうど空いた席に着席した。

中村店主はいなかったが、お店の方が天空落としを披露していた。程なく到着。

なかなかの華麗なビジュアルの醤油らーめん。このオーラがフォトでも感じないだろうか。全ての色合いが特別に感じてしまうのは何故だろう?

それではと口にすれば、なるほど旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い。麺は三河屋製麺のやや多加水気味の中太やや細ストレート麺で、香味油の使い方の感覚が見事なスタイルでもあった、温故知新的なラーメンと言えた。

気が付けば完食。メニューには他に塩ラーメンの「うしお」と、カレー味らしい「まさら」があり、食した醤油味のらーめんは価格と量がちょっと何で、「そんなまさら」だったが(おいおい)、そこはスープの感覚に個性が光るセンスがあり、カン水がやや頭一つ出ていたが、とてもゴクウマで良かった。

(左フォト) 特むらさき(醤油)/店頭の暖簾 (2008.11.03)


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