PRECIOUS 東京・中野 ※閉店

※PRECIOUS [プレシャス] の本ブランド「我流旨味ソバ 地雷源」は、2011年9月7日から店名を「肉煮干し中華そば さいころ」に改称。







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冷たい雨がそぼ降る首都圏で本州ほぼ全域が低気圧に包まれていた、濡れているツツジが少しだけ凍えていたように見えた5月半ばの水曜日。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、いつのまにかやや気温が上がって、降り続く雨に湿度の高い夜だった。

そんな今日は、ふとこちらへ行く事にした。会社帰り中野で途中下車。外に出れば雨脚が強まっており、傘を指して水たまりを避けながらその店頭へやって来た。

店先のネオンが、店頭を何処か幻想的にしていた。傘を窄めて店内へ入るとこの雨もあってか、たまたま先客ゼロでガランとしていた。

今夜は出来ればあっさり系のラーメンで行きたいなと思いつつ券売機の前に立つと、フランキー中華ソバと言うメニューが目に止まった。

醤油と塩味どちらも選べるようで、お店の方にシフトをお聞きすると通常の中華ソバより太い麺を使っているそう。そして香味油は、つけソバのものを利用している事を教えてくれた。

太麺好きな私だけに冒頭のひとことで、すでに今夜はそれにしようと決まった。サブメニューも行こうと辛肉ミソごはんのボタンも連打。

押した直後にそう言えば以前のサブメニューもこれだったと気がついたが、時すでに遅し後の祭りのアフターフェスティバルだった。

ケータイのウェブニュースでは、台風1号がゆっくりとこちらへ向かっている事を知らせていた。こんな天候でも後続客が3人続いて、さすが人気店のこちらだった。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、これが実に美味しい中華ソバ。

麺のふくよかさに悩殺されてよろめけば、塩味のコクと旨味は何処とも違う味わいながら、王道一直線のアッパーカットでダウンに至る良さだった。

チャーシューも美味しくなる事を考えて適度で、その絶妙なバーナー加減は素晴らしかった。薄味なメンマがまた美味しかった。

辛肉ミソごはんも、花椒のスパイシーさがタマらずに良かった。水菜が入っていてビジュアル性もいい感じだった。大した辛味の量ではなかったが、しばらくは汗が止まらなかった。

どちらかと言えば食べるラー油を意識したような辛肉ミソごはんなのかも知れない。白飯もなかなかの美味しさと言えた。

塩らーめんのスープを最後の一滴まで、こんなにいとおしく飲み干したのは何時以来だったか。まるで瑞々しい旨味が、春の雨空から去来するようだった。

フランキーと言うと、往年の喜劇映画俳優の故・フランキー堺氏を思い出してしまう。

駅前シリーズは学校から帰ると、当時よくテレビで放送したのを見たものだった。軽妙な語り口に味があった。

フランキーと言う意味はよく判らないが、おそらくは率直な味わいを意味するのだろうか。香味油を使っているものの、実にあっさりした風情があって、渋い円熟味のある舞台俳優の如くだった。

気がつけば完食。いや、とんでもなくかなりとっても、ズバッと素晴らしかった。


(左フォト) フランキー中華ソバ(塩)/辛肉ミソごはん/雨の店頭 (2011.05.11)



 PRECIOUS [プレシャス]     ※公式サイトはこちら

 住所:東京都中野区中野2-28-8 TEL03-6304-8902 定休日:年中無休(正月など臨時休業あり)

 営業時間:18:00〜23:00/金曜土曜〜25:00   ※11:00〜17:30は「我流旨味ソバ 地雷源」

 アクセス:JR中央線中野駅南口下車。ロータリー左奥の道をずっと進んで行った、車道に出る手前
       直前の右手にあり。



甲府で初霜初氷が見られたようで、秋も終盤となって来た11月中旬の水曜日。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、駅前の木々の枯れ気味の葉がネオンの下で折りからの風で揺れていた午後8時過ぎだった。

今夏我流旨味ソバ 地雷源へ訪れた時は、まさか会社帰りに途中下車して夜の別ブランドの営業タイムに、こうしてやって来れる状況が作れるとは思っても見なかった。

しかしそこは可能であれば是非そうしたいと言う事で訪問する事にした今夜だった。

そんなわけで立川駅東京方面ホームから中央線快速電車に乗車。信号トラブルで遅れるなか、中野駅で下車して駅からそう遠くないこちらの店頭へやって来た。

以前昼間に初めて来た時にも思ったが、店先のネオン灯といい店内の雰囲気といい、夜の帷(とばり)が降りてとてもぴったりと似合うそんな雰囲気のこちらと言えた。

昼間は地雷源だが、現在の夜の顔は「プレシャス」と名前を変えるこちらであった。以前のブランドのラーメンを提供しているそう。

中へ入って行くと夜が似合うだけに、そんな時間と言う事で盛況な店内が広がっていた。

券売機で選んだのは「Holiday」で提供していたコクまろ味噌ソバで、それだけだと寂しいので、そこはごはんのボタンも連打した私だった。

ちなみに現在こちらでは、「FRIDAY」の濃厚つけ汁ソバも提供されていたが、今夜は味噌と言う気分な程冷え込んでいてそちらにした次第だった。

厨房内をさりげなく見ていると左半分でつけめんを作って、右半分でラーメンを作る感じになっていておそるべしと言えた。程なく到着。

やはりこれがもうなかなか見栄えのするコクまろ味噌ソバで、そのオーラは月並みな表現で言えば、ビーナスさえも焦がしそうであった。穂先メンマが、また愛らしかった。

それではと行かせて貰えば、これほど新鮮な持ち味を有していて、背脂がコッテリ感を演出しながらも、実に温故知新でありつつ、何処かでアッサリと来る風情を感じる一面が在った。

そして野生味溢れるオリジナリティが、地平線の彼方まで続いているかのよう。

信州赤味噌・京桜赤味噌・仙台赤味噌と3種類の赤味噌に、完熟トマトなど個性の強い食材を利用した特製ダレを濃厚白湯スープに映したものだそう。

それでありながら瑞々しくさえも感じるシフトに後は唸るしかなかった。そこに三河屋製麺の太平ストレートが、唯一無二の地雷源ワールドを見事に取り込んでいるよう。

それゆえに、もう気がつけば完食だった。いやいや、かなり良かった。


(左フォト) コクまろ味噌ソバ/入口インフォ (2010.11.10)


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