上海麺館 東京・中野





午前中はまだ朝方らしく涼しい感じの7月後半の土曜日だったが、仕事が終わって外に出ればまた少し前の気候に戻っていた今夜だった。

時に中野の名店だった平凡が閉店してまもなくその名前を受け継いだ「へいぼん」だったが、最近その看板を下ろして新しいブランドにスープも刷新してリニューアルオープンしたとして気になっていた。

以前は大成食品さんが運営をサポートしていたこちららしく、今月の四日から同社直営店舗として新装開店して、上海名物の焼きショーロンポーや餃子等の点心もメニューに並んでいるそう。

先日こちら目当てに店頭に立てば早仕舞いだったのか営業しておらず、しばらく様子見した本日リベンジとしてまたやって来た。

店内に入れば経営が変わった雰囲気もなく、傍におられたお店の方にお尋ねして見ると、やはり以前営業していたへいぼんのリニューアルと言う事を教えてくれた。

何気なく外にあったチラシを見てもそんな事が謳われていた。

醤油味の如何にも昔ながらの中華そばのビジュアルが店頭で紹介されていてそれでも良かったが、へいぼんのリニューアルならばと野菜たっぷりタンメンを券売機のボタンで選んだ。

そのチケットを奥まで進んでから、そこにおられた厨房の方に手渡した。麺量を確認すると並盛は140gだそうで、大盛は210gとなるそう。

大盛にするかと案じたが朝ラーメンした事も思い出し、並盛のままにして傍の席に腰掛けた。ふと厨房の壁を見ると、蘊蓄の張り紙を見つけた。

それを読んで見ると水戸黄門が初めてラーメンを食した事が出だしに付記されていて、その後一般に広く日本にラーメンが伝わったのはずっと後の明治5年だそう。

上海から横浜に渡って来た素ラーメンらしい陽春麺が原型なのだとあった。なるほどその張り紙は、店名由来を表したものだった。

待っているあいだ何気なく店頭にあったチラシを見ていると、そのチラシに無料トッピング券が付いているそうで好きなトッピングを一つサービスしてくれる事になりそれならばと味玉をお願いした。

ちなみにチラシはこちらの新装開店時に配布したものらしく、「細い路地から漂う香り・・・懐かしくて新しい、チャルメラの味」と言うキャッチコピーが目を引いた。程なく到着。

なんとも洗練された感じのそんなタンメンがやって来た。従来の手法によるタンメンの上に生野菜が彩られたものでこれは今までに無かった斬新なスタイル。

それではと行かせて貰えば前半は生野菜と麺と塩スープのバランスに面白さを感じ、後半はしっかり煮込まれた野菜のタンメンらしさが風情を高めるもの。

前半の生野菜が後を引いて今までのタンメンの味わいとはまた違った感覚になる所に一つの新しいステータスさえ感じる事が出来た。

別皿で来た味玉も個性を感じながらもなかなか美味しかった。

今回のリニューアルの目玉となるのか、スープは大成食品さんが特許を保有している清湯(チンタン)スープマシンによるものだそう。

ちょうど目の前にそれが置いてあり、大きいズンドウとそう変わらない大きさ。

内釜にスープ食材と水を入れておけば、自動的に清湯スープが出来てしまうものらしい。型式名はDHTC-85で、チンタン革命と銘を打ったものらしい。

気がつけば完食。どうやら今回の店名命名者は、大成食品鳥居社長のようだった。いや、なかなか良かった野菜たっぷりタンメンであった。

(左フォト)  野菜たっぷりタンメン/別皿味玉/店頭外観 (2011.07.23)


  上海麺館 (しゃんはいめんかん)

 住所:東京都中野区中野5-63-4 TEL03-6379-9640 定休日:無休 営業時間:11:00〜23:00

 アクセス:JR中央線中野駅北口下車。中野サンモール(商店街)に入り、一つ目の右路地入って
       少し進んだ右側。


※以下は「中華そば へいぼん」大成食品運営サポート時代。





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冷たい雨が朝から降り注いでいた春分の日で、大空は暗く遠い街並みが霞んでいた、3月後半3連休最終日の祭日月曜日。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、雨は一時的に小康状態となっていた午後8時過ぎだった。

4年前の今頃「へいぼん」がまだ名店「平凡」だった時に訪れて、そんな名店が突然閉店してしまって驚いたものだった。

しかし店名を引き継いで新しい経営で営業が始まる事になって、今度は3年前の夏にまた同じ場所の暖簾をくぐり抜けたのがこちらであった。

そう言えばあれからまた千杯以上のラーメンを口にして、勤務先が立川となって何度もその最寄り駅を通っていて、ふとまた訪れて見たくなった今夜だった。

そんなわけでまた中野駅で途中下車して、今回はこちらの店頭へやって来た。実は直ぐ近くの2店に少し前に訪れてその時辺りから気になりだしていた次第だった。

店頭には以前は無かった提灯が風情を高めていた。店内へ入ると前回の時と殆ど変わらない様子で、券売機も変わらないイメージのままだった。

特に何にするか決めていなかったが、以前と違うメニューと言う気持ちが先行したのもあってか、押したボタンは醤油味の昔ながらの中華そばの隣りにあった昔ながらのワンタンそばだった。

大盛ボタンも連打してチケットを取り出して奥へ少し進んで、それをお店の方に手渡してから壁に掛かっていたハンガーにハーフコートを掛けて、その傍のカウンター席に腰を降ろした。

なるべく多品種の野菜をスープに利用するコンセプトのこちらだそう。厨房の壁には使用する一部の野菜の効能が表記されていた。

キャベツは胃壁粘膜再生の効果があるらしく、タマネギは血栓予防にもなるそう。有機農法の野菜にこだわってはいないかお聞きして見ると、そうした野菜も利用しているそう。

しかし先述したように多品種の野菜利用の観点から、そのようなこだわりにはあえてしていないそう。程なく到着。

それではと口にすれば、じんわりと来るその主張にも取れるまったりと来るその味わいは、ああ今日はここで良かったとレンゲを手にしながら思える程にその優しい美味しさと言えた。

そしてさりげなくも楽しい食感が、全てを新鮮な面持ちにしてくれるワンタンが実に良かった。メンマだってここでは主人公にもなれそうな程味わい深かった。

チャーシューも素敵だったし、大成食品らしい麺も良かった。気がつけば完食。いや、これはなかなか美味しい昔ながらのワンタンそばだった。

(左フォト) 昔ながらのワンタンそば大盛/夜の店頭外観 (2011.03.21)


アスファルトから来る熱気に、見上げれば蝉の喧噪と、大空に迫り出す入道雲。まもなく来た路線バスに乗り、またラーメンを求めて今日もまた出発。正午少し前の総武線電車の車内は、比較的穏やかに空いている、そんな八月も近い七月下旬の日曜日。

一度だけ訪問した平凡@中野に後継者がおられず、残念にも一度閉店をしてしまったそう。

しかし、同じ場所で居抜きの形になるが、名店の名前を受け継ぎたい方が現われ、平凡を経営していた方から快諾を頂き、また同じ店名で復活を遂げたらしい。

新しい平凡のラーメンは、どんな感じなんだろう、と気持ちが逸るところとなった。

そんなわけでその新店へ、今日も真夏の陽射しが厳しい中、一人出掛ける事にした。正午過ぎに中央線快速で、JR中野駅に到着。

一度来ているだけに、迷う事なく店頭へ辿り着いた。おお、確かに外観からして、風情が変わっている新生した平凡@中野が佇んでいた。新しい外壁、新しい暖簾、新しい看板、そして変わらない店名。

店内に入ると、すぐに券売機があり、財布を開けるとまたしても一万円札オンリー。しかしさすが新生平凡、券売機は一万円札対応機だそう。

「入れても大丈夫ですよ」と、有り難きお言葉が返って来た。ふと或る事が浮かびつつも、そのボタン群の中から、以前との違いを少しでも確認したくなり、塩味玉そば800円を選んだ。

さてライスのボタンが無いと思ったら、何と小ライスのサービスがあるそうで、券を渡す際に勿論お願いした。

塩味と醤油味があり、それぞれ中華そばとあり、値段は中野駅前もあってか、700円とやや高めシフトのプライス。ワンタンの具入りラーメンもあり、チャーシューの上には炙りの文字があった。

空いた席へ腰掛け待っていると、古い平凡時代の常連さんらしき方など後続客が続き、店名が客を運ぶ事を目の当たりにした昼下がりだった。程なく到着。

比較的透明な塩スープに、生の柚子の皮が軽く削られて入り、際立つ柚子風味。

中細ストレート系の麺はスープに何ともしっくり来て、キャベツ・タマネギ・ニンジン・キクラゲが入り、タンメン風な面持ち。
そこに食用菊が彩りを与え、粋なラーメンになっていた。

そこへさらに穂先メンマと、標準で入るチャーシューも、かなりの良い風情があり、味玉子も平凡時代のトロトロ加減では無かったが良かった。

全体的に旧平凡らーめんと較べ、似た風情があり同じで無いにしても遠からず、と言う感じだった。

平凡と呼ぶ価値観が、過去から変わっている様に、平凡と言う名のラーメンも、時代に即して進化を遂げさせたのかも知れない。誰もが、そう思う様に。気が付けば完食。

名店の名前を引き継いだ、気合いが感じられたそんな良さがあり、いや、これは旨かった。

(左フォト) 塩味玉そば/店頭外観 (2008.07.27) 


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