博多長浜らーめん もりや 千葉・八柱







台風も大雨も強風も無い、穏やかな天候がまた戻って来た、十月後半水曜日の午前中であった。そんな今日は松戸八柱方面に営業を決めて、ランチはこちらへ入店する事にしたそんな日であった。

かつて足立区一ツ家に博多長浜ラーメンをウリにした、金太郎と言う名のラーメン店があった。大田区千鳥にも支店が過去にあり、同店出身者には都内や千葉にも広く関連店がある田中商店の店主がおられた。

そんな由緒正しいラーメン店であったが、残念にも色々あったらしく閉店してしまい、金太郎を任されていた守谷氏は足立区鹿浜に当時こちらを立ち上げて再出発する事となった。そして竹ノ塚にも支店をオープンさせ、両店ともその美味しさから店はつい最近まで流行りに流行っていたらしい。

しかしこの初秋に突如として鹿浜から松戸のこの地にやって来て、ラーメンフリークに限らず誰しもが驚く事となった。そう思っていた所に鹿浜本店は博多長浜ラーメンいっきに店名を改称させ、竹ノ塚店もまた博多長浜ラーメンみすずとなり、なるほどと言うところとなった。

八柱と言えば昭和10年の東京都がまだ東京市だった頃に設立された、広大な都営霊園がある地域として今なお知られる場所だ。

昭和30年に新京成電鉄線が全線開通し、松戸と津田沼が鉄道で結ばれ八柱駅が開業しても、工場誘致予定地帯である稔台と、大型団地造成予定地帯の常盤平の狭間にあり、どちらにでも転がせる為なのか定かではないが、緩やかな周辺造成開発のみで留まっていた一帯であった。

しかし昭和53年に国鉄武蔵野線の新松戸・西船橋間が開業し、新京成電鉄駅前に国鉄新八柱駅が開業すると、その一帯は商業と宅地の二本柱で造成開発が一気に高まる事となり今日に至っている。

そんな八柱の語り継がれるラーメン店事情と言えば、30年強程前に某八柱石材店経営者が何店舗も周辺にラーメン店を開業させた事があり、その関係で今もなお意外な程周辺にはラーメン店が多かったりする。

そんな中にあって博多ラーメン店も、20年程前にロータリーから見える位置の、現在は大島ラーメンが営業している場所辺りに在った事を今でも覚えている。

そもそも松戸は昔から珍来のFC店が数多く営業していた事もあり、そんな経緯からラーメン好きな方が数多くいる地域で、そんな環境を踏まえての出店なのかも知れない。

そんな訳で開店まもない時間に入店。平日の正午前もあり、先客は1名のみであった。松戸の昼も結構遅く始まる方かも知れない。その先客の左側に一席あけて腰掛け、メニューからまずちゃーしゅーめんをオーダー。博多ラーメンもあって、そこは直ぐに到着した。

いやいや、なんと言う美しいビジュアルなのだろう。オーラも弾む程にバンバンと感じられる。もう根本から違うラーメンと言う印象だった。それではと口にさせて貰えば、いやいやいやいやいやいや、もう美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

ここまで濃厚なトロミの高い豚骨ながら、澄んだ清流から溢れ出る天然水の如く、爽やかな清々しさに包まれる美味しさと言えば良いのか。しかしコクも高くうま味も同じく溢れる程で、そんなでありながら耳を済ませばカッコウの鳴き声さえも聞こえて来そうな感じがあった。

麺はお約束のスナック感覚がありつつも小麦粉感が豊かなもので、九州から直送されたものらしい程良いコシの極細ストレート。キクラゲの食感がまたどえらく良く、チャーシューも肉厚だが箸で持ち上げるのが大変な程に、トロトロになっているものだった。

本場博多長浜ラーメンに一番近いラーメンとネットでささやかれていたが、なるほど何とも美味し一杯ここにありであった。

そして麺がなくなる頃に替玉と、サブメニューで気になっていた「豚とまと」も一緒に追加オーダー。麺の茹で加減が豊富な博多ラーメンだが、そこは普通でお願いした。程なく到着すると、豚骨スープをレンゲで2〜3回すくって豚トマトに入れ、つけ麺のようにして楽しむ旨の案内があった。

そんな時にふと豚骨スープを見ると既に膜が張っており、いかにスープの濃度が濃いか改めて理解できたのであった。さて言われた通りピユーレ状のトマトに挽き肉等が入ったソースに豚骨スープを適量投入し、皿に乗ってやって来た替玉をつけ麺のように汁へダイブさせて麺を浸した。

徐にその麺を持ち上げて行かせて貰えば、何とももうどうにもとまらない状態に陥った。いやいやいやいやいやいや、もうもうもうもう、美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

麺の固さがワンランク固めな場合が多い博多ラーメン店だが、こちらはそんな事も無くて良かった。

トマトは以前にも旨み成分のグルタミン酸が豊富と、味の素さんがCMで案内する前から紹介して来たが、その良さが一気呵成に楽しめる麺料理で、イタリアン風な面持ちがありつつもかなり美味しいものであった。

もう気が付けば麺が消えてしまい、まだ来ないと言おうとすると、つけ汁が数滴しかなくなっていて、食べたのか、だった。それほどに美味しな「豚とまと」で、替玉と合計二百円で本格博多ラーメンにイタリアン風つけ麺の2メニューが楽しめるのだからタマらない。

このサブメニューは夏から試行錯誤を繰り返してこだわり尽くして開発したそうで、八柱のここだけにしかない店主自慢のサブメニューだそう。替玉と一緒に是非ともオーダーして楽しもう。

帰り際に店主へ御挨拶しつつ、淡い思いで20年近く前に八柱で博多ラーメンのお店を営業していなかったかお聞きすると、八柱には初めて店を出した事を教えて頂いた。いやとっても美味しい一杯だった。

(左フォト) ちゃーしゅーめん/豚とまと&替玉/表面の膜/店舗外観 (2009.10.28)


 博多長浜らーめん もりや

 住所:千葉県松戸市常盤平陣屋前9-15   定休日:月曜日

 営業時間:平日11:30〜14:30/18:00〜0:30 ※土曜日曜は11:30〜22:00

 アクセス:新京成電鉄線八柱駅またはJR武蔵野線新八柱駅下車。ロータリー奥の道を左手に
       進んで行った、さくら通り入口交差点の右側横断歩道を渡った前にあり。



喜劇らーめん食べ歩きTOP