モグヤ 東京・三軒茶屋 ※閉店

※レポートは東京都葛飾区亀有5-15-14田邑ビル1階時代












大空は爽やかな青空を見せ、そして以前ほどではない緩やかな陽射しを地表に注がせていた、八月葉月下旬の木曜日だった。

夕暮れ時までそんな天候が続いた日で、見上げれば白雲がネガポジのように色を反転させて漂い、目を閉じれば津々としたセミの鳴き声が唯々街を彷徨っていた。

そんな黄昏時で仕事も比較的早く終わって、さて今夜の夜ラはどうするかとなった時、前回訪問してこちらの店主とマイミクになって頂いた事もあり、再び訪問する事にした。

そんなわけで午後六時半頃に入店すると、常連さんらしき先客3名が座るカウンター席だった。勘違いしていて、その六時半から夜の部が始まるのかと思って来たが、どうやら午後六時から既に始まっているらしく、一段落していた感じの店内であった。

店主がおられないなと思いつつも、厨房におられた方に、つけめんが醤油味を確認して大盛り麺量を確認すると、そうした或る意味コアな客は、あまり来ない様で困っておられた。するとそこに袖舞台から登場するように、やって来られた店主の姿があった。

おお、これで明快な麺量が、スパッと出て来る筈だ。そんなやり取りを店主が早速聞きつけ、「一玉150gだから225g?いやいや違う。あれ?いいのか」 かえって、判らなくなった・・・。

そんな事を言い出す方が悪くお詫びしつつ、マイミクのお礼も申し上げる私だった。最終的につけめん大盛は、麺量300gで落ち着いた。

店主が私のハンドルネームの由来を聞いて来られたので、それについてお応えしつつ、これ幸いと店名の由来をお聞きすると、「モグ」と言う名前の4歳になるウサギを飼っているそうで、そこから「もぐや」と命名したそう。ちなみにウサギは、10年位の寿命らしい。

ボクサーをしていた頃、数々の中華料理店に勤めていて、そんな中でウマ味調味料を大量に使う中華店があったそうで、そんなところから無化調店で営業する事にした経緯があったらしい。

アルバイトをしていたのは中華店だけでは無いそうで、例えば浅草某店姉妹店でも働いていたり、某店の支店経験に、なんとモグちゃんを飼い始めた頃は某店におられたそう。

今回つけめんを大盛でオーダーしたが、フリークでもかなり食す方がおられる話しになり、それならラーメン店主にも一人おられると持ち掛けると、お互いが思いついたラーメン店主は、成田市内某店主で気がつけば一致していた。そんなこんなの、世間話しに花が咲きつつ、程なく到着。

いやいやつけめんも、これまた美味しそうだ。それではと行かせて貰えば、なるほどな美味しさで、もう美味い美味い美味い美味い美味い。

麺は多加水っぽいプルンプルンした太ちぢれ麺で、汁は醤油と出汁の持ち味が半々ずつ出た感じのつけ汁。麺の上にはチャーシューやメンマ、そして白髪ネギ・水菜・ミョウガが乗り、汁には短冊状のチャーシューも沈んでいた。麺にゴマ油が感じられ風情良く、ミョウガも良い具材であった。

スープ割りをお願いすると別椀提供スタイルで、煮干し中心の割りスープに、湯島某店を思い出した味わいであった。

気が付けば完食。つけめんを食したい客のニーズを、客観的な観念の中で見事に具象化させたものがあり、なかなかの真価が発揮された、グッジョブなつけめんだった。いやいやいや、もうもうもう、修業先も良かった。

(左フォト) 醤油つけめん大盛(麺・汁)/スープ割り (2009.08.27)


 モグヤ

 住所:東京都世田谷区太子堂2-23-5ブランカ1階  ※公式ツィッターはこちら

 TEL03-5432-9915  定休日:火曜日 営業時間:11:30〜15:00/18:00〜翌5:00

 アクセス:東急田園都市線三軒茶屋駅下車。北口A出口階段前の路地を300mほど歩いた右側に
       あり。


改めてラーメンを食べ歩き始めた頃には、既に無化調と言うジャンルが根付いていて、今後のラーメン文化の方向性の面白さにワクワクしたものだった。

或る時には衰退の可能性を感じる時期も在ったが、今ではそれが馬鹿らしくさえ思える程に加速力を強めており、それは如何にも未知の文化が広がり易い、日本らしさを感じたものだった。

午前中にそんな無化調ラーメンを堪能しつつ、今日は午後もまた無化調ラーメンで行こうと、以前から気になっていたこちらにも出掛ける事にした。なんと元プロボクサーが、店主のラーメン店らしい。

そんなわけで最寄り駅のJR亀有駅の改札口を左側に出て、数分歩いただけで店頭に到着。本当に駅のすぐそばで、プラットホームから発車アナウンスさえ聞こえて来そうだが、夜になればまた違う声が聞こえて来そう。(おいおい)

入店すると厨房におられた店主に人数を確認され、指を一本立てて見せると、いつも単独入店客にそうするように厨房前のカウンター席へ促した。

盛況なフロアの右手の空いたその席へ行き腰掛け、メニューリストから先程醤油ラーメンを口にした事もあり、こちらでは塩〜らめんをお願いして、追加トッピングとして味たまごもオーダーした。

カウンタートップのスペースには、手書きの蘊蓄が判り易い言葉でまとめられており、変に誇張せず一般用語を用いて案内されていた。そんな無化調をウリにするラーメン店で、鶏と魚介のWスープらしい。塩ラーメンのインフォには、帆立の干し貝柱と干しシイタケで出汁をとっている旨が記載されていた。

それだけに使用するタレも自家製らしく、醤油ダレには銚子山十商店と、広島の寺岡有機醸造の天然精製醤油を利用しているようで、塩ダレには沖縄の雪塩を中心にした天然塩がふんだんに利用されているそう。程なく到着。

おお、塩ラーメンはスープの色を見れば、一発でこだわり度が判るものだが、そのハンパない色合いは唯々うっとりするばかり。それではとひとたび口にすれば、もう誰にも止められないその美味しさ。

いやいやいやいや、もうもうもうもう、美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い、いやこれはうんまい。味たまご等の具材もいい。

以前からこうしたラーメン店に入って目の前に店主がおられると、つい麺の製麺所を思わず当てたくなってしまうクセがあるのだが、実は最近ことごとく外れていたりする。

こうなるともう、ドクタースランプはずれちゃんだ。今日に至っては全然まったく判らず、色合いから苦し紛れに確率の高い、製麺所Kの名前を出してしまったが大ハズレ。(おいおい)

埼玉県桶川市にある丸富製麺さんだそうで、そう言われて納得の中加水・低水溶液・熟成麺っぽい中細ストレート麺だった。黄金に輝くそのスープを絡ませ、独自の風合いを持つ麺を引き立たせていた。

麺もまたその無化調の風情が良いスープを引き立たせ、さながらボクサーになくてはならない、お互いがセコンドの役目を果たしており、一致団結したその力をそこに見たようなこだわりらーめんであった。

一つの宇宙(コスモ)にさえ思える美味しさで、その世界観は人間の極限状態を見たプロボクサーだけに、我々常人には計り知れない価値を造作出来る実力を導く事を可能にしているのだろうか。

気が付けば完食。東松戸の方から来た事を告げると、何と新松戸で暮らしている事を教えてくれた。いやいやいやいや、大変大変大変よかった無化調ラーメンであった。

(左フォト) 塩ら〜めん+味たまご/店頭外観 (2009.08.23)


  2009.08.27 単独客から家族客まで、あらゆるニーズに優しいお店。   2009.08.23 店内の判り易い蘊蓄



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