潮中華 KAZE 神奈川・相模原





自宅近くから乗った路線バスの、エアコンディショナーの通風孔から吹き込んでいた、少しだけ低い温度の風で、空に八月の蜃気楼が見えた気がした、そんな六月下旬の休日の土曜日だった。

バスの車内に雲一つ無い青い空から射しこむ夏の陽射しは、南国の町の二時間に一本だけ走るような、路線バスが浴びるそれと、大した差は無さそうな眩しさだった。

つい先日、こちらのラーメン画像を見る機会があり、そこから発するオーラに、見事な迄にハートを射貫かれた私であった。

そんな訳で、思わず出掛ける事にした、快晴の本日であった。見上げれば、爽快な夏空。夏色の冒険と言う言葉が、思わず空を見上げて浮かんだ。

時間の関係で、都営新宿線の大島駅から発車する、京王線急行橋本行きに飛び乗り、こちらを目指した午前中であった。

橋本までたっぷりある時間は、買ったばかりの「1Q84」に目を通していた。「目を通していた」と言うフレーズが、ぴったりな村上春樹の最新刊だった。

相模原駅からは路線バスに乗り、開店15分前には店頭へ到着した。長椅子があったので、そこでしばし座りながら開店を待ち、半開きのシャッターが全開した頃には、数人の列の先頭として入店。

「らーめん風と花」として2004年春に開業し、最近は二郎系のラーメン店として定着していたこちらで、その名はその人気の高さとロマンティックな店名から、いつも頭の片隅にあったラーメン店だった。

しかし周辺に同じ二郎系のラーメン店が出来たからなのか定かではないが、それまでウリにした二郎系ラーメンを完全にやめ、今月2日からそれまで定休日に限定を提供していた時の、セカンドブランドの店名を通常営業の店名に改称し、メニューも刷新してリニューアルオープンして臨んでいた。

さてラーメンは塩味以外に醤油味もあり、つけめんも幾つかの味が用意され、さらに「ジンジャーなあご出汁冷やしラーメン」と言う名の限定もあり、いったいどれを食せばよいのやらと悩むことしきりであった。

この暑さもあり、冷たいラーメンにかなり傾いたが、ラーメンには店名が冠されている事に気づき、750円するその醤油味でお願いする事にした。程なく到着。

見たラーメン画像は件の限定冷やしだったが、目の前に置かれたこのラーメンもまた同じで、なんとも言えないオーラに満ちたものだった。それはもう、かなり旨そうだった。

それではと行かせて貰えば、いやいやいやいやいや、もう美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

煮干し中心の魚介風味に、まったりした香味油は、丁寧な仕上げ感があり、何の迷いもない潔さがありながらも、誰にも厭味のないシフトはかなり流石。

麺も中細ストレートの噛むとぷっつり切れるものの、豊かなコシに輝くしなやかさも混在した、自家製麺はウルウルとさえしてしまいそう。

そんな麺とスープに浮く具材は、トントロ大判チャーシューに、カニ足のむき身等があり、さらにあったワンタンには背中に小エビが入って、食感サプライズが待っていて、これがまた大変に美味しかった。

それはまさに、「KAZEを感じて」と言った美味しさで、研ぎ澄まされたシャープな塩の持ち味は、外洋の風に乗った波しぶきが、顔にかかった気がした程に、どこかリアルな洗練さをイメージできた。

もう気が付けば完食。久々スープまでも完飲。交通費を掛けても、来て良かったらーめんだった。

(左フォト) 潮中華KAZE醤油らーめん/そのアップ画像/店舗外観 (2009.06.27)


 潮中華 KAZE  ※公式サイトはこちら

 住所:神奈川県相模原市中央区横山1-2-19   定休日:月曜日(祝日の場合は翌日) 

 営業時間:11:30〜14:30/18:00〜20:30※火曜日は午前の部のみ

 アクセス:JR横浜線相模原駅南口下車。駅前ロータリー神奈川中央交通バス5番・6番バス乗り場
       から出る、14・17系統に乗車して「日金沢上(ひがねざわうえ)停留所」で降りてすぐ近く。



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