アイバンラーメン 東京・芦花公園 ※閉店





あれは幻だったのさと誰かそう言って欲しいほどに、春のきらめきが愚図ついた雲から爽やかに注いで、桜の花々が満開に咲き乱れて春本番を迎えていたそんな4月も半ば近くの日曜日だった。

そんな今日は思いがけない春休み中と言う事で、仕事の関係で行きたくても行けなかった、久々こちらへ訪れて見る事にした。何しろ平日は夜営業のみで土日祭日は昼営業のみのこちらだけに、無理してまで訪問しない信条ゆえ行けなかった次第だった。

そんなわけで昼営業している日曜日、都営地下鉄新宿線経由で京王線電車に乗って芦花公園駅にまた降り立った。昨年の5月から橋上駅化されたらしく、そんな改札を出てこちらの店頭へやって来た。

芦花公園駅からの道すがらから見ると周囲に誰もいない券売機があるのみで、行列は何処?と思いながらもそこで特製醤油ラーメンとローストガーリックネギ飯のチケットを購入。

左手に回り込むと、5人程が並ぶ外列があって、なるほどとその後ろに着いた。そこにはチケットを購入してから並ぶような案内の張り紙があり、ちょうどそのようにして並んで良かった。

まもなく後続客も続いて、相も変わらず盛況なこちらであった。日本人が作るラーメンと違うその風情は、やはり誰からもとても新鮮なのだろうし、その変わらない力強い説得力が継続しているのだろう。

何気なく買ったチケットを見ると、特製醤油ラーメンはShoyu-A11となっていて、ローストガーリックネギ飯の方はGarlicNegi M-Rと夫々記載されていて、いかにもアメリカ人のアイバンさんが営業するラーメン店らしかった。ともあれ、A11とかM-Rって何?だった。

そう待たずして店内へ入れて、促されたカウンター席へ腰を降ろした。中にはアイバンさんらしき方に、日本人従業員の方が二人おられた厨房だった。アイバンさんに見えない事は無いが、不精髭がその判断を惑わせたが違う方のようだ。

昨年の9月にアイバンラーメンプラスと言うお店を経堂にオープンさせており、おそらくそちらにアイバン店主は行っているようだった。程なく到着。

その変わらないビジュアル性は何ともファンタスティックであり、白髪ネギのしんなりとした風合いは何処よりも日本的な風合いが感じられる程と言えた。

それではと行かせて貰えば実にヌードルテイストなラーメンで、チキンやホタテ等の食材に自家製の細麺の仕上り感がなんとも言えない一体感で、実にオリジナリティ豊かな味わいの中で素晴らしかった。

ローストガーリックネギ飯も、白葱とガーリックの混然一体感が不思議とアメリカテイストになっておりそれが良かった。替玉を100円で用意するラーメン店が昨今増加傾向にあるが、こちらでも提供しており思わずオーダーしてその替玉も愉しませて貰った。

もしかしたら大地震の所為でやたら元気が無くなったアイバンさんなのではと一抹の不安が過ったので、念の為わざと「アイバンさんじゃないですよね?」とお聞きすると「私チガーウ」との事で、ともあれアイバンさんが居なくてもアメリカテイストを維持しているそんなアイバンラーメンだった。気がつけば完食。いや、相変わらずとんでもなく、実に良かった。

(左フォト) 特製醤油ラーメン/ローストガーリックネギ飯 (2011.04.10)







まもなく五月と言う、まるで初夏のような季節感のここ数日。雲行きは怪しいものの、午前中は好天の陽射しが街を照らす、世間はゴールデンウィーク初日の土曜日。曇り時々晴れのち曇り。

最近は外人さんが演歌歌手だったり、バラエティ系芸能人で若い女性の日本人なのに、芸名が外人みたいだったりと、そんな平成20年代の初頭だったりするが、ついに出ました人気ラーメン店主はアメリカ人。昨年6月にオープンしたらしい。

気になりながらも未訪問で、平日は夜営業のみもあり敬遠していたが、土日曜日なら昼営業もおこなっており、本日嫁さんは所用があり出掛け、ひとり留守番も何だしと、今回こちらへ出掛ける事にした。

京王電車を利用して、芦花公園(ろかこうえん)駅で下車。駅名の由来にもなった、小説「不如帰(ほととぎす)」で著名な、文豪・徳富蘆花(とくとみろか)の旧宅が今でも見る事が出来る「蘆花恒春園」が周辺にある。場所は芦花公園駅から、環状八号線を砧方面に歩いておよそ15分。こちらには正午過ぎ、店頭へ到着した。

およそ10人の外列が待ち受けていて、既におそるべし。おお、店頭インフォメーションが、今までの概念を変えるものばかりで、軽いカルチャーショックを受ける。

例えば「よくある質問」と言うポスターは、ネットでよくQ&Aを見てはいても、店頭でこの様に使うとはちょっと思いつかないもの。そしてそこには、アメリカのニューヨーク州のご出身で、ニューヨークではシェフをしていた事が紹介されていた。

しばらく待った後で入店。店内は背の高いL字カウンターの客スペース。セカンドバッグを収める場所が、普段は膝元によくあるが、無いと思えば座る椅子の下部にフックがあり、そこへ掛ける様になっていた。

メニューはまるで、アメリカンピザショップのそれの様に、アメリカンナイズされたお洒落なもの。

そこから選んだオーダーは、塩ラーメン700円に、豚・ローストトマト飯400円と、自家製アイスクリーム250円の合計1350円で、前金制との事で明朗会計のお支払い。BGMはアメリカンロックが流れており、アイバン氏はそのリズムに乗りながらラーメンを作っておられた。程なく到着。

おおお、鶏に魚介のWスープに、ローストした感じのガーリックの味が溶け込んでおり、魚粉にニンニクを映したものだろうか?その味は斬新と言える塩スープで、メンマがまた凄い。

デカい穂先メンマみたいで、2〜3工程の手間が入った感じで、かなりの美味しさ。麺は自家製麺の細ストレートの中加水麺で、喉越し豊かにスープを持ち上げるもの。

フランスでは既成概念を超えた最先端の芸術を、「アバンギャルド」として賞賛されるが、アメリカ人の方から見たラーメンにおける観念が、このラーメンではどちらかと言えば淘汰された感覚さえ感じられ、その表現力はちょっとモジって「アイバンギャルド」なラーメンと、その美味しさを称えたくさえ思ったものだった。

豚・ローストトマト飯に、自家製アイスクリームも、三つ星レストランのシェフが調理している様にも感じる程に美味しいもの。豚はほぐして白米の上に敷き詰められ、トマトは火で炙った後に冷蔵してあり、甘く、そして冷たく、酸味は仄かなもの。

アイスクリームがこれまた、レモンのせつなくなる程の酸味に甘みを抑えてあり、目をつぶればまるでニューヨークのビルの最上階のラウンジで、余暇を過ごしている幸せなひとときの様。気が付けば完食。

3点を食して思った事は、都内仏料理店の8000円のコース料理よりも、満足感を得られた感じがあった。帰り掛け外に出ると、店主がちょうど良くおられたので、かなり良かった事を述べてから帰途に着く事が出来た。 いや、素晴らしく、良かった。

(左フォト)  塩ラーメン/豚・ローストトマト飯/自家製アイスクリーム (2008.04.26)


 アイバンラーメン    ※公式ホームページはこちら

 住所:東京都世田谷区南烏山3-24-7 TEL03-6750-5540 定休日:水曜日・第4火曜日

 営業時間:月曜〜金曜17:30〜22:30/土曜日曜11:30〜17:30 ※スープ無くなり次第終了

 アクセス:京王本線芦花公園駅北口下車。北口階段を降りてそのまま路地を進んで行き通りに
       出たら左手に歩いて行くと右側にあり。


和訳すると、ここでラーメンを食べましょう。 アメリカ人が店主のラーメン店。 蘊蓄はQ&Aで、さりげなく表現。 塩味&醤油味ラーメンに、つけ麺もある。

 
 
 
フレンドリーな、「やってるよ。」が良い。 アメリカンナイズされた、メニューリスト。 バッグは椅子下部のフックに吊るす。 和洋折衷感が、絶妙な店舗。


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