神田磯野 東京・神田須田町



淡い陽射しが夏色に街を染めて、通り雨に気温も30度を超える予報が出ていた、そんな梅雨明けが待ち遠しい時季となって来た七月文月半ばの月曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、蒸した夜風が夏の夜を彩っていた午後七時過ぎだった。

そんな今夜は、前々からから訪れようと考えていたこちらへ、今日こそとなって仕事帰り立ち寄ることにした。

2008年4月14日にオープンした、放し飼いで育てられた鴨と、地鶏は名古屋コーチンを使用したスープがウリのこだわりの人気らーめん店だ。

今年春先の4月11日、何の前触れもなくラーメン業界の巨星と言える佐野実氏が、悲しくも突然に多臓器不全疾患で他界してしまいそれを知った時大きな衝撃を覚えたものだった。

こちらはそんな佐野実氏が創業させた支那そばや出身の店主が営業しているラーメン店だけに、その店主の悲しみは計り知れないものがあることだろう。

そんなことを思うと辛い気持ちが先に立ってしまうが、こちらを応援したいだけに今夜こそとその店頭へやって来た次第だった。さっそく入店すると、先客がちょうど帰って行くところだった。

入れ代わるように入店して、久しぶりに来たことを告げながら右手寄りの券売機の前に立って、醤油らーめんに名古屋コーチンの味たまのボタンを連打した。

チケットを手渡して挨拶すると、やはり心なしか元気がなさそうだった。支那そばやは本店の店長さんが跡を継いで、もちろん現在も変わらずに営業しているそう。程なく到着。

それではと行かせて貰えば、さすが素晴らしい味わいが、実にたまらないもの。その優しい味わいは、夏の滴を集めたような瑞々しさに満ち溢れていた。

佐野氏は弟子の方々がお客さんに美味いラーメンを提供することを、きっと天国で願っているに違いなく、そんな思いでこれからも頑張って欲しいと思うばかりだ。

気がつけば完食。いや、かなりとんでもなく絶大に素晴らしく、果てなく何処までも確実に良かった。

(左フォト) 夜の店頭/醤油らーめん+味たま(名古屋コーチン) (2014.07.14)


 らーめん 神田 磯野 (かんだ いその)

 住所:東京都千代田区神田須田町1-3  TEL03-3256-2929  定休日:日曜日

 営業時間:平日11:30〜15:00/17:30〜20:30◆土祝11:30〜17:30

 アクセス:東京メトロ丸の内線淡路町駅下車。靖国通りを千葉方面に向かい須田町交差点手前の
       左側にあり。秋葉原周辺拉麺MAPはこちら







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三寒四温の様にやや寒い日が続くものの、眩しい陽射しに青空も爽やかな、咲き始めている桜の満開を待つ、三月下旬週明けの月曜日の朝だった。

そんな今日のランチタイムは、ふと自然に足がこちらへ向き、また訪問する事にした。やはりしばらく来ないと、精神回路が自動的に、こちらを選ぶお店と言ったところか。

とは言っても、今の勤務先からは大変遠く、しかも秋葉原駅周辺を通過する為、雑踏を擦り抜けて行かなければならず、アクセスタイムも結構掛かる場所と言えた。

店頭へ到着して中へ入ると、狭い厨房には店主の他にもう一人おられ、ご挨拶して券売機の前に立った。すると見慣れない、塩らーめんとある水色のボタンがあり、ついに塩味がいつも食せる様になったらしい。

ところが何故か売り切れランプが点いていて、店主にお聞きすると、たまたま今日は製麺所との行き違いで、塩らーめん用の麺が来なかったそう。

再度券売機に振り返り、やむを得ない為どうするかと見ると、海鮮わんたん麺のボタンに、醤油味と塩味があったのを見逃さなかった。

一度こちらのそれを、オープンして間もない頃に選んで食したが、結構いいワンタンだった事を思い出し、150円のランチ炊き飯と共に選んだ私だった。

二枚の券を手渡しながら、「塩味は駄目ですよね」とダメモトで言うと、塩味用の麺が少しならあるので作りましょうと、快諾頂き嬉しい限りとなった。

言って見るものである。なお、スタンダードの塩らーめんは、もちろん普段は通常通り提供しているそうで、今月の始めからレギュラーメニューとなったらしい。程なく到着。

おお、何とも風情も豊かなオーラが漂い、情緒のある香りがふんわりと来て、もう見ただけで以前の美味さがフラッシュバックして来た。

やけにメンマが多いらーめんだなと思いつつも、まずは海鮮わんたんから食すと、まさにうま味のプレリュードと言った美味しさが奏でられた。

それではとスープに麺も口にして行けば、いやいやいやいやいや、もうもうもうもう、美味い美味い美味い美味い美味い。

本当に美味いラーメン店の塩らーめんは、かくも違うものかと唸らせるものがあり、じわわわんと、さざ波の様にさざめく、うま味のコラボレーション。

そこにまた海鮮わんたんが、うまさを底上げする程にいい味を醸している。また塩用の麺は、中太平やや細ちぢれで、醤油の麺とかなり違うシフトで、ヤワ目仕様のなかなか渋い風情と、豊かなコシを合わせ持っていた。

さてそう言えば、ランチタイムに特別プライスになる、炊き飯が未だ来ないので申告すると、どうやらメンマ増しのボタンを押したらしく、それでメンマが多かった様だった。

ま、押した自分が悪いのであきらめたのも束の間、スッとさりげなくランチ炊き飯が目の前に置かれ、思わず特別のご対応にお礼の言葉を積み重ねた。

そんな出来事を差し引いても、この海鮮わんたん麺は、かなり抜きん出たラーメンと言えて、ゆえにまさに気が付けば完食となった。

高額となる金額だが、これほどに金額以上の価値を感じたケースはそんなに多くはなく、まさに手軽に贅沢を楽しめるラーメンの一つだと思った。

(左フォト) 海鮮わんたん麺(塩)めんま増し/風情豊かな店舗外観 (2009.03.30)


昨日の雨雲は消え去り、大空は何処までも青く澄み渡る、一月も中頃となって来た土曜就業日だった。

そんな今日は、またこちらへと言う気分になり、天気も良かったので足を延ばしてみた。支那そばやで修行経験のある、大変本格的ならーめんを提供する、若き店主が営むらーめん店。

入店するとこれがえらく盛況な店内で、先客の後ろを擦り抜ける様に通り抜け、券売機で醤油らーめん780円に、ランチタイム時は150円になる本日の炊き飯も選んだ。

見ると左手の一番奥の席が空いていて、落ち着けそうだったので、更に先客の後ろを擦り抜けて着席。

前回は、修業先支那そばやの本店オープン前にこちらへ来たが、お聞きした実際の本店店長は、ラーメン博物館の店長だった方だそう。

息子さんもそちらで、働いておられるそう。こちらが開業した頃は、かなり短髪の店主だったが、随分髪の毛が伸びていた。

とは言えそれでも、散髪に行く程でも無い感じだった。多少だけ待って到着。おお、今日も優雅に香る出汁のらーめんで、どこか強いオーラさえ感じてしまうもの。それではと行かせて貰えば、そこはもう、美味い美味い美味い美味い。

以前より胡椒を強めに感じたが、それが全体のバランスの底上げをした感覚になっていた。相変わらずチャーシューも良く、麺の食感にコシの強さも絶妙に仕上がっている。

また半ライスが百円の昨今の時代、こちらの炊き飯はランチタイム時は百五十円で、その金額でこれだけ豊富に具が入って、これほど豊かな旨みはちょっと無く、かなりお得と言えたサブメニューだった。

(左フォト) 醤油らーめん+本日の炊き飯 (2009.01.10)


低い唸り音を立てたディーゼル機関車が、八両編成の古びた客車を牽引して、レールの上を快走して行く。四人掛けシートが整然と並んだ木製の客車内は、油が土に塗れた匂いがして、ぼんやりとしか照らさない照明灯が天井を仄かに灯していた。

ふと隣りの人のアイポッドから漏れた、ポップミュージックのシャリシャリ音がして、現実に戻された総武線通勤電車の、朝の混雑の車内が広がった。

秋の冷えた空気の朝は、そんな過去の風景が過ぎ行く程に、それは怠惰な面持ちの中で目が覚めて行く。空を見上げれば、好天な青空の、東京地方だった。


そんな今日は、先日ラーメンの鬼と呼ばれる佐野氏に係わるラーメン店へ行き、ふとこちらも縁がある事を思い出し、またランチ時に足を向けて見る事にした。

神田川が下に流れる万世橋を渡り、閉館した交通博物館の前を通り、その先の交差点を左折して、靖国通りを右に少しだけ行けばこちらの店頭。

先客二名の中を入店して、券売機の前に立つと、何と新しい限定らーめんが始まっていて、思わず即打ちする私だった(券売機を壊さない)。

平打ち塩らー麺とあり、800円の価格設定だった。それに例によって本日の炊き飯150円のボタンも連打。左奥のカウンター席に腰掛け、店主に御挨拶しながら券をお渡しする。

後続が続いて以前よりは、お客さんも増えている様子。世間話し等をしつつ、ラーメンを待つ。

限定を先週までは休んでいたそうで、今週から始めたばかりだそう。来月開業する支那そばやの本店の話題を投げると、店長候補は佐野氏の息子さんと言う話しも、あるそうだが定かではないらしい。

普段は中休みの無いこちらだが、本日は外にそれをするインフォが成されていて、これからラーメン産業展に赴く予定だそう。程なく到着。

水菜が彩りを添えていて、やはり相変わらず美しい、ビジュアルのらーめん。それではと口にして行けば、やはりそこはもう、旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い。

テングサの様な海草も入り、海の香りが漂うシチュエーションがまた良く、大判の一枚チャーシューも味わい深いもの。

本日の炊き飯も、毎回ちょっとずつ内容の違う具が、多めに入っており大変に美味しい。気が付けば完食だった。いや、ズバン!と、美味ならーめんここにあり、だった。

(左フォト) 限定・平打ち塩らー麺/本日の炊き飯 (2008.10.22)


蝉の喧噪と、野鳥のさえずりで起こされ、朝から高温多湿の空気が淀む、でもそんな季節がどちらかと言えば好きな、アジアの亜熱帯の様な東京、七月後半の金曜日。

以前紹介だけして、未だ未食の夏期限定の、和風冷し味噌麺。

出来れば夏真っ盛りの、暑い陽射しの中を入店して、がっつりと行きたい。

とき正しくぴったり。そんな訳で、また社内の方を誘って出掛け、灼熱の陽射しを受けながら店頭へ到着。額に汗が伝う。

同行の方共々、券売機でその限定ボタンを選び、すぐ隣りに大盛りのボタンがあったので、思わずがっつりとタッチ。普通盛りの麺量は160gだそうで、大盛りは1.5倍の麺80g増しだそう。

それをお聞きして、ランチ時に廉価になる炊き飯も追加しようと、振り返ると券売機で、腰掛けたまま小銭を入れてそのボタンにタッチ。

入店時は先客がゼロで心配だったが、常連さんらしき後続客が続いて結構な人気店にもなっている様子。程なく到着。

多めの岩海苔に、細長く刻まれたチャーシューとキュウリが置かれ、そこに糸唐辛子と白髪ネギが、何とも優雅にあしらわれており、そのビジュアルのセンスからして良いもの。

それではと口にして行けば、そこそこに冷えた味噌スープは、やや多めに入って新感覚的な要素もある、感受性豊かなシフトで、もうそこは旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い。

よく冷えた麺は、比較的加水が低い為、麺量はグラム数よりも多めに感じるが、そこは良い麺だけに負荷なく消えて行く。

宮崎のぶっかけ冷や汁をイメージした麺料理と以前お聞きしたが、同行の社内の方の田舎は山形で、冷たい味噌汁が郷土料理にあるらしく、それを思い出させた逸品だったそう。

そこによく入れる、オオバも具として合いそうとの事で、かなり満足して喜んでおられた。。炊き飯の風情も良く、気がつけば完食。やっぱり、とんでもなく、良かった。

(左フォト) 限定・和風冷し味噌麺大盛/本日の炊き飯 (2008.07.25)




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先日訪問した新店のこちらも、勤務先のランチタイムエリア内と言う事で、社内の方と二人で末広町からランチ遠征で入店。趣味で楽しむラーメンと、仕事の合い間に食すラーメン。どちらもラーメンを食す事に、変わりが無い様に思えるが然に非ず。

前者はいかに旨かったかだが、後者はいかに普段使うランチの金額に折り合ったかとなる事が多い。

そんな目で券売機に立つと、デフォルトの醤油らーめんが如何にこだわった旨さと、判ってはいても780円はいい値段となる。

でも前回来てその良さが判っているからここに来ており、躊躇なくそのボタンも押せるし、この際だからとランチは150円の日替り炊き込みご飯も連打出来た。

どうやら修業先は「支那そばや」らしく、こちらからお聞きするとその通りだった様で、一年近くそこにおられたらしい。程なく到着。

おお、やはりそのこだわり具合が、スープの色で一見して判るもので、もう見るからに旨そう。それではと行かせて貰えば、兎にも角にも旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い。具は比較的大きな煮豚に岩海苔、そしてメンマに白髪ネギもあった。

前回は1100円の海鮮わんたん麺だったが、その時は随分とカモの油が前に出ていたが、具材とのバランスの所為か、今回はそれほどカモは感じないものだった。

とは言えその旨さは、やはりかなりなものと言えた。炊込みご飯は日替りらしく、本日は鶏肉?と竹の子で、量も多めでかなり旨いものだった。気が付けば完食。

期間限定を提供しているスタイルのお店で、現在は「和風冷し味噌麺」800円。宮崎の冷や汁をヒントにしているらしい。いや、ドカン!と良かった。 

(左フォト) 醤油らーめん (2008.06.23)


秋葉原界隈に、かなり本腰が入ったラーメンを提供する、ラーメン店が先日オープンしたらしい。以前は仙蕪庵と言うラーメン店があった場所だそうで居抜き店舗の様。フィールドがフィールドだけに、気になる所となり、早速出掛ける事にした。

春の柔らかな陽射しが降り注ぐ中、店頭に到着。靖国通り沿い須田町交差点の淡路町寄りと言う位置関係だ。秋葉原駅からなら、中央通りの万世橋を渡り、靖国通りを右折して横断歩道を渡って程ない右側にあった。

青い日除けに、こげ茶の背もたれの無いベンチが置かれ、眩しいほど白い幅のある暖簾が軽く揺れ和の風情が漂いつつも、何処か凜とした店構えの店頭がいい。

一歩中に入れば、大変お若い感じの店主が厨房内におられ、先客一人の比較的狭い客スペースの店内。奥では様々な食材が入ったズンドウが見える。

右手に券売機があり、お奨めを店主にお聞きすると、海鮮わんたん麺1100円だそうで、素直にそのボタンを選び、左手奥のカウンター席に着席した。

ランチタイムもあり、後続が続き盛況な店内。程なく到着。おお、何とも優雅な香りが漂う醤油らーめん。

特定契約農家で放し飼いにして、おそらく有機飼料により育て上げた鴨に、地鶏の名古屋コーチンを中心とした食材を用いた無化調らーめんらしい。一見すれば判る、そのこだわり加減のらーめん。

それではと行かせて貰えば、これがもう、旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い、いや旨い。

カモらしいうま味が全体に行き渡ったらーめんで、そこにコーチンの悠然とした旨みなどがそれを支える事により、カモのクセのある脂をサプライズな程に味のパワーへと変えている。

食べ始めはどこか絢爛豪華な日光陽明門の魔除けの逆柱の如く、完成した時から崩壊は始まると言った要素的に、ワザと完璧な面から一歩下がったシフトをした様に感じたものだが、さにあらずあく味はただ取り除けば良いものではない事をラーメン自体が物語っていた。

エビのすり身が入った感じのワンタンもこれまた良く、気が付けば完食。麺は製麺所に配合指定した特注麺だそうで、ぷりぷり感の高い麺で、加水率40前後の多加水系。

食感的には丸山製麺さん風な、プルンと来る面がある感じ。その麺をツボザルで茹で、アミザルで湯切りしていたのが印象的だった。これはまた、なかなかと言えた、旨いラーメンだった。 いや、ズバン!と良かった。

(左フォト) 海鮮わんたん麺(醤油)/厨房奥のズンドウ (2008.04.23)