麺恋処 いそじ 東京・代々木





折り重なる雲の隙間から青空が見え、冬の季節が近い事を実感する程にまた一段と冷え込んだ日で、その寒さに厚手のコートを着込む人もいた、十一月前半祭日明け水曜日の朝だった。

そんな今日は代々木周辺へ営業として、その前にランチタイムと言う事でこちらへ入店する事にした。元イタリアンシェフの方が独学の末に、一昨年の7月からオープンさせた豚骨魚介系のお店らしい。

代々木と言えばやはり大学受験準備の聖地で、まさしくインテリジェントなゼミナールの建物がそこかしこに建ち並んでいた。そんな駅前から路地を歩いて行くと、風情良くこちらが佇んでいた。腕時計を見ると、正午まで10分近くあった。

そこを越えてもう少し先へ歩いて行くと渋谷の首都高カーブが続く場所で、その更に奥は神聖なる明治神宮の敷地となる森林地帯だ。

店先には四人の方々が並んでいて、店内には更に四人が待っているようで、その九番目としてその後ろに着いた。それにしても数日前の夏日が、幻だったかのように寒くなったものだ。

タイミングが良かったようで程なく店内に入れ、すぐそこに券売機があったが、前の方がまだおられてそれを塞ぐように立っていた。

そう広くないだけに、当然やむを得ない状況だ。するとお店の方にチケットを買うように促され、それと同時に前の方が聞き付けて体をスライドさせてくれ、チケットが買える状況となった。

さて入る前までは中華そばのつもりだったが殆どの方がつけ麺を食しており、店内臭を嗅いでいたらつけ麺の気分に心が変化したのであった。結局特製ものらしい○得つけめんを、並盛と同じの中盛で選ぶ事にした。

しばししてから席に案内を受け、間があった後で柚子の投入確認があり、指でOKマークを示した。店名は50代のことを五十路(いそじ)と言うが、そこから来ているらしい。

座った席は一番左端のカウンター席で、直ぐ左は壁面なのだが、その壁にはユニセフから届いた感謝状が貼られていた。

国際児童基金のユニセフに人道援助で、チャリティ募金を夏に率先しておこなわれたらしく、店主の手書きの「ありがとうございました」の大きい言葉が添えられてあった。

一番手前におられた方が店主らしく、如何にも長い間リストランテでイタリアンのシェフだった感じであった。何故か判ったかと言えば、とっての付いたナベを振る動作が、フライパンを振るイタリアンシェフそのものだったからだ。今一番増えた豚骨魚介系のお店。こちらはどんな感じなのか。程なく到着。

おお、こちらも第一印象からしていい感じ。それではと行かせて貰えばいやいやいやいや、もう美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

独学感はそんなに感じないスタイルながら、豚骨・鶏ガラにこちらは牛骨も使っているらしい。その汁の風情は東池袋系や青葉的ではなく、どちらかと言えば麺彩房的な雰囲気を感じたが、そこではあまり多用していない魚粉をかなり感じた。その魚粉感が随分とこだわりを感じる逸品だった。

そんな大勢を占める魚粉濃厚系魚介豚骨で、そんな個性を出さない感じながらも、牛骨を利用している事もあって不思議と唯一無二的なものがあり、思わず美味しい!と唸りたくなるものであった。

麺は自家製で直ぐそこに製麺機が鎮座していて、国産小麦を利用しているそうだが、その太ストレートの麺は面白い事にどこかつけめんの麺の風情の中に、パスタの雰囲気が混在しておりタピオカ粉を入れているらしい。

店主が麺を触る手付きも、どこかパスタを触る手付きで、やはり本格リストランテに居る錯覚を覚える店内であった。

そうした視点から見ても、料理として完成度が高い事が判るつけ麺で、そんな事もあって気が付けば完食だった。いやいや、思わず「ボーノ!」と言いたかった、美味しつけ麺であった。

(左フォト) ○得つけめん中盛(麺・汁)/店舗外観 (2009.11.04)


 麺恋処 いそじ      ※つけ麺 麺量:並盛210g/中盛315g/大盛420g+100円

 住所:東京都渋谷区代々木1-14-5  TEL03-3378-6555  定休日:日曜日&祝日&第2・4月曜日

 営業時間11:30〜19:00 ※麺またはスープなくなり次第終了

 アクセス:JR山手線総武線代々木駅西口下車。駅前のスクランブル交差点を左斜めに渡り、
       通り少し先の左斜めに向かう路地を入って行く。しばらく進んだ先の右側にあり。



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