二葉 天沼店 東京・荻窪 ※閉店



剥がれ難くなった春の表装を裏付けるように街の緑の色が深まって、ひとひらの夢が舞い落ちるような淡い陽射しに見上げた空は、今日の空模様を気にさせた5月上旬の火曜日。

そんな今日も仕事が終わって外に出れば、予報通りの雨が滴る今夜だった。やや冷えた空気は、気持ち春の夜空を凍えさせていた。

時に少し前に荻窪駅から程近い上荻店へ訪れて、本店のこちらにも六年振りに入店して見ようと、会社帰りまた荻窪駅を北口に出てその店頭へやって来た。

昭和58年創業と言うから今年で28年目を迎えるこちらのようで、現在の営業は二代目が引き継いでいるらしかった。

店頭には提灯が店先に吊されていて、暖簾は中央部分だけが捲れられて竿に掛けられていた。ふと見ると今日の限定のメニューが記載された黒板を淡く照らしていた。

雨が降っていたので早速傘をすぼめて入店。すると狭い店内で左右どちらにも若いカップルが居て、ちょうど奥のカウンター席の先客が帰る所だった。

その方の場所へ入れ替わるように腰を降ろして、限定とある店頭でもインフォされていた牛煮込みのつけ麺をお願いした。

麺量を確認させて貰うとメニューリストを丁寧な指使いで指さしながら、そこに表記された小200g・中400g・大600gという麺量がある事を教えて頂き、その案内表記で値段が変わらない事が直ぐに判別出来て、それならばと中盛りでお願いした私だった。

オーダーが終わるとあとは到着を待つだけに、それまで壁の案内に注力する処となった。

するとなんと先月29日から自家製麺に切り替わった事が大きく案内されていた。それまでは三河屋製麺に特注していたのだそう。それにより一部のメニューは価格が値下げされたようだった。程なく到着。

麺だけ先に噛み締めて味わって見ると、これが何とも言えない絶妙な柔らかさで、小麦の風味も豊かな感覚が良かった。

それではと汁に浸して行かせて貰えばラー油の辛味も適度で、牛肉らしい弾力のある肉を噛み千切れば味わい深い脂が口内に広がってたまらなかった。つけ汁の底には煮込みの言葉を納得させた、ホクホクしたジャガイモがごろっと入っていて、それがまた良かった。

目新しささえ感じる何かに縛られる事のない新鮮味のあるつけ麺で、なるほどと言う美味しさと言えた。気がつけば完食。スープ割りも良かった。

デフォルトのラーメンよりも、こうした変化球の限定の中に、ある意味真実と希望が見えて来るのかも知れない。いや、なかなか良かった。

(左フォト) 限定牛煮込みの辛つけ麺中盛/夜の店頭 (2011.05.03)


空は陽射しを隠しているものの、バスのエアコンディショナーの強い冷風が、心地良い風になる、既に七月も後半の日曜日。先日現在の直属上司と、ラーメン談義に花が咲き、荻窪にまだ一度しか下車していない事に気付いた。

そんな訳で、中央線快速電車で久々に荻窪駅へ降り立つ。左にカーヴして行く石畳の教会通りを進むと、ややくすんだ純白の暖簾が掛けられたこちらのお店があった。

24年前に創業したらしい。高校を卒業して、社会人になってそう経ってない頃かと思うと感慨深い。中へ入ると奥に厨房が配され、手前の壁に沿って小さい板を渡したテーブル席がコの字にある店内。入口寄りの席が一席だけ空いていて案内を受ける。

店内は永福町系並みの煮干し臭がバンバンと鼻につき、壁には小さい煮干しが小さい額に入れて掛けられていた。メニューから、ラーメン700円をお願いする。

ラジオが流れていて、午後一時の時報が店内に鳴り響く。その後サザンオールスターズの新曲が流れていた。程なく到着。

なるほど、煮干しが結構感じられるが、ダシの取り方が違う感じでラードも少なく、永福町系のラーメンとは大きく異なっていた。わざとお店の方にお聞きすると、「関係はありません」との事だった。

麺は中太寄りのやや低加水気味で、なかなか味わい深い麺。チャーシューは、トロトロ系でまずまず。なるほど、煮干し煮干しなラーメンだが、また趣向が違っていて面白みのあるラーメンで良かった。

(右フォト) ラーメン/店頭外観 (2005.07.17)







 ラーメン専門店 二葉 天沼店    ※公式サイトはこちら。  ※下記データ(2011.5.3)情報更新

 住所:東京都杉並区天沼3-26-14  TEL03-3392-2878  定休日:火曜日  営業時間:11:30〜22:00

 アクセス:JR中央線荻窪駅北口下車。ロータリー左手奥の青梅街道の横断歩道を渡り左手に進み、歩道橋手前にある
       右路地の教会通りを道なりに(途中左折)歩いて行った右側にあり。徒歩およそ5分。



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