中華料理 春木屋 東京・谷中 ※閉店




とても久々に訪れた店頭は、4年弱前に来た時と、何一つ変わっていなかった。ふと見ると、谷根千を訪れて来た観光客が、こちらの店頭をカメラに収めていた。ちょっとした、観光地だ。そんな中を入店して、出て来られた女将さんに、まずはラーメンは注文しようと、支那そばをまずお願いした。

もう一品はどうするかと、色々と悩んで考えた末に決めたのは、堂々巡りの結論らしく地味な結果の、五目チャアハンだった。それをお願いしたが、「チャアハン」と言う表示が、何とも懐古な感じだった。

店内をあらためて眺めれば、時間が止まったような雰囲気が漂い、うっかり外へ出たら昭和30年代の時間が待っていても、不思議では無いくらいの風情だった。程なく到着。

おお、ふわりと磯の香りもする支那そばで、こうしたお店にしては比較的太めな方の麺で、中細やや太ストレート。それではと口にして行けば、これがもう、いやいやいや、旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い。

ベテランを二乗したくなる程に、老練の店主が作るラーメンは、決して誰にも真似する事が出来ないものが有りながら、王道を貫いた良さがある美味しさで、言わば似て非なる円熟極まる味の中華そばと言えた。

後から来た五目チャアハンも、何とも味わい深い炒め飯で、ちゃんとしたモッチリも来る食感だが、まるで嘘のように口内から消えてゆき、その美味さゆえに名残り惜しさまで感じてしまう程だった。

店主がこちらに来られたので、以前来てインターネットで紹介している事をお伝えした。そしてこちらを紹介したページを、印刷したものをお渡しすると、軽く一読してから喜んで頂いてホッとひと息だった。普段から、こうするべきかも知れないが、たまにはやっているが、いつも出来ないのが実情だ。

店主の代になって最近50周年を迎えられたそうで、そばにあった花が、その時に記念でお客さんから頂いたそう。お聞きすると、今年で70代後半の御年齢だそうだが、覇気もありもっとお若く見えた。

潮の香りを感じた支那そばは、煮干しを利用している気にも取れたが、本日確認すると、それは使っていないそうで、海産系は昆布のうま味を利用しているそう。気が付けば完食。

いや、風情が味を押し上げた事もあり、とっても良かった、支那そばと五目チャアハンであった。

(左フォト) 支那そば/五目チャアハン (2009.05.05) 当日の谷根千ツアーレポート編はこちら。


 中華料理 春木屋 (はるきや)

 住所:東京都台東区谷中3-8-3   定休日:火曜日

 営業時間:11:30〜14:30/16:30〜23:00(LO22:00)

 アクセス:東京メトロ千代田線千駄木駅、西日暮里寄り改札口出口2下車。外に出たら横断歩道
       を渡り、左へ行き右路地を入り突き当たりを右に行ったすぐ左側。徒歩およそ2分。



  2009.05.05 時間を忘れてしまいそうな店内。   2009.05.05 有名店より歴史がある、谷中の春木屋。






 

11月だからまだ秋かな、と言うものの、気温はすっかり冬で、久々に皮のジャンパーに袖を通し、自宅を出掛ける。

縁のある街と言えば、千駄木駅周辺で、中学高校と同じ学園で六年間通った場所。そんな地にも歴史のある、中華店がある事を東葛大御所サイトで知り、行って見る事にした。

その学園とは千駄木駅から反対方向の所で、そのお店は天気が良いものの、寒空の下で、風情良く佇んでいた。見るからに、かなり老朽した店舗。

中に入ると店主がおられ、早速世間話しに花が咲く。

荻窪の有名店とは無関係な事とか、80年間この屋号でこの地で営業して、店主は二代目とか教えて貰った。先客も後続も無く、貸し切り状態。

そんなお話しの後で、あらかじめ決めていた、支那そば550円とオムライス800円をお願いする。ラーメンを中華そばと表記するお店は多いが、ここではメニューにしっかりと支那そばとあった。

支那とは日本が江戸中期から戦中まで読んだ中国の呼称。支那はチャイナ、つまりCHINAで、ローマ字を読めばシナとも読め、その昔インドで中国の方が自国を読んだ国名だが、歴史はその全てを凌駕して、現在一般的にそう呼ぶ事は無い。古いお店の名残りと言ったところ。

しばらくして店主と同い年位の奥さんと、娘さんらしき方が帰って来られた。くたびれた店内に、時代を感じる。程なく支那そばが到着。

いや、このじんわりさは、また格別な旨さ。鶏ガラ豚骨らしい醤油スープは、煮干しも顔を出した感じがあり、ひたすらじんわりと語りかけて来る。

麺は低加水気味でやや時代を感じるが、その仕様にしてはコシ良く面白い麺。チャーシューなど全てが手作りの様な感じがまた良い。

店主に「どこから来たの?」と問いかけられ、松戸から来た事と、近くの卒業した学校を告げると、これまた話題に花が咲いたのだった。

そしてオムライスも到着。ケチャップがたっぷり使われているライスが、濃い味付けと言う事無くしっかり炒められて、もう旨い旨い。卵もとろっとした部分もあり、大変美味しいものであった。

そんな所為なのか、奥さんがキュウリの浅漬けを出してくれて、これがまた良く、店主も食後のデザートに蜜柑をサービスしてくれて、まさにフルコースを堪能した。

卒業した学校は、たまに寄付金要請の封書が届く程度だが、良いお店に出会えて良かった秋日の午後であった。

(左フォト) 支那そば/オムライス (2005.11.20)


  2005.11.20 隣りに交番があった頃のフォトがあった。   2005.11.20 サービスで出て来たキュウリの浅漬け



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