江ざわ 千葉・勝浦市白井久保

※千葉県鴨川市北風原(ならいはら)150-1時代。








★ 初秋の房総縦断ドライブ紀行 【後編】

市原市米沢にあるアリランラーメンを提供するお店を出た後、比較的遠くないさっぱり醤油系のラーメン店へ行くとこれが何と臨時休業だった。

シャッターが開いていて店主もおられたが、暖簾が掛かっていなかったのでお聞きすると、足の具合がよくなかったので厨房に火を入れなかったそう。残念だが、やむを得なかった。

今日は三店ほど行く予定だったが、その後のお店がこちらだけに時間的に余裕がなくなり、カーナビの目的地をそのままこちらにセットし直してそこを出発。

半島を縦断する風光明媚な周辺の国道410号線をひた走り、途中には三島湖やロマンの森もあり、そこを抜けて初秋の房総路を楽しみながら、一路こちらへ向かって進んで行った。

長狭街道に入りしばらく車を走らせて行くと、田舎の割りに開けている周辺に出て、やけに車が駐車している店舗が見えて来た。それがこちらだと気づくまで、大した時間は掛からなかった。

こちらのお店は勝浦周辺だけに数多く点在する、胡麻を入れないラー油を中心にした、勝浦式坦々麺発祥のラーメン店だそう。

こちらのお店も以前は勝浦で営業していたが、先代が残念ながら逝去されてしまい、一度閉店した後でその息子さんがこちらで営業の再開を果たしたらしい。

さて車を駐車させようにも広い専用駐車場ながら満杯で、とりあえず道路脇に一時停止させて待機。一台うまく出て行った場所に、割り込みしていない事を確認してから、すかさず入れて店頭に立った。

すると外列のように見えた入店を待つ方々は、特にどこが最後尾と言うわけでもなく、タバコを吸う人がいれば、少し離れて待つ人がいたりの状態だった。

特にインフォも無くしばし立ち尽くしたが、常連さん風の地元っぽい方を見つけてお聞きすると、店内にあるノートに名前と人数を書けば、順番になったら店頭で呼び出してくれるそう。

なるほどと店内に入りノートに記帳。しばし車の中に居たり店頭でウロウロしている内に時間が流れた。一度記入したノートを見るとそろそろと判り、店頭で待っているとお声が掛かって何名かと一緒に右奥の座敷席へ促されてアグラをかいて座る。

壁にあったメニューから、上坦々麺は挽き肉を多くしてうま味が増したものと言う事を確認して、それであればとそれを辛さ普通でお願いした。

到着まで時間が掛かる事もネットで知っていたので、この前に食したレポートの原稿を入力するためザウルスも店内に持ち込みそれに時間を費やした。

行列に並ぶ事もあり、場合によっては単行本やネットウォークマンを持参する等、そんな時間潰しをあらかじめ考えておくのも、ラーメンの食べ歩きには欠かせない。程なく到着。

おお、もうオーラがバンバンと感じるビジュアルに、しばしうっとりするしかなかった。それはまるで後光さえ射しているように思えた坦々麺だった。これは口にする前から旨さが読めた。

それではと行かせて貰えばそれはもう、いやいやいやいやいやいや、美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

口にしている間は大した辛さは感じず、その分そのうま味がズンズンとやって来て舌にブイブイ言って来る美味しさ。そしてじわじわと汗が後から滲み出すものの心はそれと裏腹に、まるで真夏の高原の涼風に身を委ねているような清々しさに包まれた。

つい数時間前にニンニクたっぷりのラーメンを食したから、こちらでも感じてしまう錯覚かと思えば、こちらでも入れているそう。

そしてアリランラーメンを思い出すたっぷりの大粒に切られたタマネギがラー油に絡み、それがまたこちらなりの持ち味があって大変良く、房総スタミナラーメンはここから始まっているのかも知れないと思えた。

加水の低そうな中細の麺がまたいい風情を作っており、挽き肉から来るウマ味もまた、バリバリと吠えていた良さがあった。

それはもう気が付けば完食である。精算時にアリランラーメンの事を話すと、お店の方もその存在を知っておられた。

私もまた、山奥にあるラーメン店を沢山知る事が出来て、便利な世の中だと実感する。

そんな時にいつも思う事は、インターネットが本格的に普及するようになって、既にもう10年以上が経過するが、もしインターネットと言う道具がなければ、ラーメンはきっと以前のままのラーメンと言う存在ではなかったか?と言う事だった。

いや、こちらがまた大変に良かった。

(左フォト) 上坦々麺/暖簾右端/メニュー/店舗外観 (2009.09.22)


 江ざわ

 住所:千葉県勝浦市白井久保字原296-8 TEL090-4410-5798

 定休日:月曜日    営業時間:11:30〜19:00

 アクセス:JR外房線勝浦駅周辺、徒歩圏外。国道297号沿い。



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