めん屋そら曇天 東京・東日本橋 ※閉店







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数日前にJR神田駅周辺にあるめん屋そらさんを訪問して、つけ麺を楽しませて頂いた。その際に店主からこちらのスープの食材のバランスを最近変えた事を教えて貰った。

また更に良くなったので是非またいらして下さいとの事であった。今年の五月にオープンした、そらの2号店のこちらで、オープンした頃にだけ一度訪問したが、それならばと言うわけでまた出掛ける事にした金曜日であった。

都営新宿線本八幡駅のプラットホームへ降りると、ちょうど急行電車が入線して来た所であった。馬喰横山も急行停車駅で、その後発の電車で都内へ向かった。馬喰横山駅に到着して外へ出ると、まさしく曇天の空模様が広がる東日本橋界隈だった。店頭にはまもなく開店と言う時間に到着。

入り口の右手にあった蘊蓄が綴られたインフォメーションを読んでいると、ちょうど女性店長の愛称ぴーちゃんさんが出て来られ、思わず前回の時のように店頭でご挨拶し合う。

店内に入り他の皆さんともご挨拶。街角で出会っても多分直ぐ気がつくであろう、そら店主実兄の方の前のカウンタ席に腰掛けた。

さてバランスがどう変わったか確認するならば、またつけめんで行くべき所だが、ネットで調べると利用している食材がいつの間にか広く公表されており、その中で一番気になったのが炙ったエイヒレだった。

それが判り易い方を食して見たくなり、ぴーちゃんさんにお聞きするとラーメンの方でしょうとの事で、それを受けて味玉のっけらーめんをサービス大盛でお願いし、遅れて後から白ごはんも追加してお願いした。程なく到着。

おお、見栄えのいいラーメンがやって来た。それではと行かせて貰えば、なるほどいやいやいやいや、美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

元祖路地裏系めん屋そらのノウハウを培いながらも、新たな方向性を表出させた鶏白湯豚骨スープだ。クセのない背脂の甘みが前面に出ており、その真後ろには様々なうま味が感じられる仕様だった。

醤油ダレであるカエシには、本店と同じ深い甘味豊かな赤ワインが利用されているそうで、そんなまったり感がいい風情を著わしていた。

またそのカエシに例の炙ったエイヒレも加えているそうで、独特なコクとインフォに成されていたが、さほどらしく個性が出ない程度でいい隠し味として収まっていた。

そして出汁のスープは総州古白鶏(こはくどり)をメインにして、豚骨と共に10時間以上炊き上げている旨のインフォが店頭にあった。穏やかな曇天の空が、青空の下にあるように、こちらもやはり良かった。

鶏はいわゆるブランド鶏で、徹底した健康管理と衛生管理の中で、天然飼料を与えて飼育しているそう。一般的な鶏肉に比較して脂肪が少なくヘルシーで、まろやかでクセのないうま味が特長らしい。

総州と言うと普段あまり聞き馴れない異称だが、その大昔には茨城と千葉の周辺に総(ふさ)の国があり、今でも千葉ではその名残りから沿岸寄りで上総、関東平野寄りで下総の地名が付いている地域がある。その総(ふさ)の国の異称が総州らしい。

筑波山麓周辺の施設で飼育されている事からその冠が付いているようで、その一帯も大昔は下総の国と呼ばれていた。

前回こちらへ訪問した後で、利用する麺のまんまる製麺さんの関連店にも伺ったが、やはり中太ストレートの麺は、弾力よくスープの吸い付きがなかなかであった。

後半になってから以前にも利用した、卓上の3種の魚粉を交互にらーめんスープの中へ入れ、その違いを楽しませて貰った。ちなみにすぐ側にはお酢が入った容器があり、そこには「すっきりっ酢」と記載がされていた。思わぬ所の駄洒落に、苦笑するしかなかった。(笑)

魚粉に関するインフォも成されていて、自分の見解も加味してご説明すれば、鯖節はオールマイティな魚粉と言う感じで、バランスがとり易く気軽に利用出来る魚粉だった。

また鰹節は香りが強いタイプで少量でも風味豊かとなり、ラーメンの方にお奨めだそう。そして鰯節はコクにが深みがあり、スープと相俟って優しい甘味が出てくるそうで、つけめんの方にお奨めらしい。

最終コーナーで残ったスープに、ライスを入れてオジヤにして楽しんだ。気が付けば完食。

精算時にうっかり勘違いをしてしまったが、そんな時でも冷静な対応をされた素晴らしい女性店長で、そんなぴーちゃんさんの明るく快活なお言葉を背にお店を後にした。いや、こちらもなかなか、美味しラーメンであった。

(左フォト) 味玉のっけらーめん大盛/店舗外観 (2009.11.27)


 めん屋そら 曇天 (どんてん)

 住所:東京都中央区東日本橋3-6-12加藤ビル1F TEL03-3667-7740 定休日:日曜・祝日

 営業時間:平日11:30〜15:00/17:30〜23:00◆土曜11:30〜16:00  ※2014.07.01データ更新

 アクセス:都営地下鉄新宿線馬喰横山駅A3出口下車。久松町方面へ進んだすぐ近くの五差路
       交差点の右側手前の角にあり。


見上げれば快晴の、爽やかな南風が街にそよぐ、五月下旬休日の土曜日だった。時折り雲が陽射しを遮って、晴れ時々曇天の天気模様であった。

JR神田駅南口界隈にある「めん屋そら」が、満を持して「とんこつスープ」による2号店を、東日本橋の五差路前に最近オープンさせたらしい。

青空を模した暖簾がはためく、「そら」の次なる店舗と言う事で、店名は「めん屋そら・曇天」と言う、大空の天候の名前を生かしており、まさにイカした店名と言えた。

そして皆さんは御存知だろうか?「めん屋そら」は、醤油らーめんに赤ワイン、塩らーめんに白ワインを入れたラーメン店で、斬新で奇抜でありながら、美味しい麺料理を完成させている事を。今回とんこつ味で行くと言う事は、やはりそうした思考力が働いているに違いない。

そんな訳で、その店舗がオープンする前から、当然気になる所となり、そろそろ落ち着いた頃だろうと、土曜休日となった本日出掛ける事にした。

ネットで調べると店長さんは、「そら」におられた女性だそうで、「ぴーちゃん」と言うネームプレートを付けてるそうで、誰だか見当はついていた。

都営新宿線電車に乗って、急行も停車する馬喰横山駅で下車。開店まで時間が少しあったので、こちらとは反対側の方角へ歩き出し、しばし周辺を散策した。問屋街が近くにあり、衣料関係の店舗も多く、ちょっとした買い物もした。

久松町が近いこの周辺には、高校を卒業して8年程勤務していた、茅場町にあった会社が移転して営業しており、何度かその関係で足を運んだ事もあった。

そして開店してまもない、正午前に店頭へ到着。店入り口を撮影していると、先述のぴーちゃんが出て来られ、思わず店頭で深々と御挨拶しあう二人であった。

それが済むと店内に引き入れられ、レジ横のカウンター席に腰を降ろした。立て札状のメニューから、つけめん並盛をお願いする。麺量はその並盛で、240gとなっていた。ちなみに中盛は360gで、大盛は百円増し480gらしい。

「そら」開業当初におられた男性が、こちらをオープンさせたのを期に戻って来られていて、思わずその方ともまた御挨拶。すると、なんと「そら」店主の実家だった、亀戸駅周辺にあった「らー麺紫亭」におられた実兄の方が、その奥におられて更に御挨拶が続いた。

ここはもう、店主本人だけを外した、「そら」オールスターズの「曇天」さんだった。紫亭店主のお父さんがいれば、更に完璧なのだが。。。 さてカウンタ周りを見ると、大抵のブロガーの方々も案内されていた、鰯・鰹・鯖とある三種類の魚粉が、小ぶりな木製の容器に、夫々が入って用意されていた。

一般的にお店が用意されている魚粉と言えば、あらかじめ配合を済ませた魚粉が用意されているが、自分好みな配合が出来る様にしているとは、なかなか面白い趣向と言えた。

以前はメガネをかけていた、こちらの女性店長さんだが、しばらく前からコンタクトにしたのか、現在メガネはかけていない。程なく到着。

おお、見た目にも良さげな、いい艶をしたこだわり高そうな麺に、如何にも豚骨の色香が漂うつけ汁。なるほど麺は太めで、もっちりしたイメージそのままだが、水分を落とした低加水感があり、麺量240gなるも、そう少なくは感じない内容量だった。

それではと麺を箸で持ち上げ、豚骨の汁に浸して行かせて貰えば、これがオリジナリティ豊かなスタイルを完成させていたそんなつけめんで、もうもうもう美味い美味い美味い美味い、いやこれはいい。

とっかかりの甘み感からしてまず違うもので、蜂蜜の様なナチュラルな深みとコクがあり、前半はそれかと思ったがどうも違う感じ。

黒糖の食材が頭に浮かんだ瞬間、スロットルの数字が7の横並びになった感覚があり、レジ横の椅子だったので、ぴーちゃん様が横におられ、確認するとこれが当たっており良かった。

角煮の様なチャーシューや、極太メンマも多めに入り、ラード感は多めでこってりシフトながら、まとわりつくと言うシフトは無いもの。ほっくりした刻み新タマネギも、良い風情の一つとなっていた。

麺は「そら」と言うと「川喜」さんだが、こちらでは「豚骨味」と言う事で、別の製麺所の麺が用いられており、店頭にも麺箱が山積みされている様に、葛飾区四つ木の「まんまる製麺」の麺らしい。

デフォルトのつけ汁これ自体で完成度が高い分、今流行りの魚粉が欲しくなる様な物足りなさは無かったが、せっかくあるのだしと順番に少しずつ入れて見た。

まず鯖節は魚粉のせつなくなる程の淡さ感覚が良く、鰯節はアラメで一つの個性が出て、良い意味で新鮮。そして鰹節は、それだけだとよく感じる深みは、前面に現れてなかった。

試しに入れて見て思ったのは、この魚粉は一寸した雰囲気替えを楽しんで貰う為だけに、それを単に用意したのではないだろうかと言う事だった。

だから、あえて配合魚粉を準備せず、流行りの豚骨魚介とは違ったアプローチで、そのスタイルを完成させ、ニーズを補完する為に、魚粉を用意したのではないだろうか。

流行と言う名の踏み絵を決して踏まず、唯一無二の味を作り上げながらも、魚粉を見せる事で他所と同じ共通点を見せつつ、どこかで味わった感じだが、でもそうでもない魅力をちらつかせる、うまい味わいの良さが汁にはあった。

気が付けば完食。スープ割りでも、お酢を全く入れていない分変なぼやけが無く、どことなくシャープな持ち味さえも感じ取れた。 いやいやいや、これは良かったウマかった。

(左フォト) つけめん並盛(汁・麺)/三種の魚粉/店舗外観 (2009.05.23)