中華 でぶそば 神奈川・大船





ひとときの春模様も冷たい雨にまたかき消されてしまい、三寒四温も時代の流れの速さに即応したかのようにめくるめくな3月上旬の休日金曜日だった。

ここ最近横浜中華街が続いて今日もそんなつもりで外へ出掛けたが、何気なく暗い雨空を見つめていたらこちらのことがふと思い浮かんだ。

映画「男はつらいよ」が撮影された松竹大船撮影所に大変縁の深い中華店で、それをTVで知って3年以上前に一度訪れたものだ。

先月の中旬におばちゃんこと三ア千恵子さんが残念にも他界してしまい、そんな時にまた今度こちらへ行って見ようとそれから考えていた。

寅さんにおいちゃんに御前様とタコ社長さんも既に他界しており、さくらこと倍賞千恵子さんがお葬式の弔辞で向こうにはみんなが居ることを述べるとそれは涙がつたうしかなかった。

そんなわけで乗車していた横須賀線電車を横浜で下車することなく、雨の神奈川路をさらに西へ向かい大船へやって来た。覚え易い一本道を進んで行けばこちらで、まもなくと言う頃に右手にあった広い空き地に大きなマンションが建っていて驚いた。

降り止まない雨の中到着してさして来た傘をすぼめて中へ入れば、建築関係に従事するような方がグループで3人だけ居るだけだった。その方々の手前のテーブル席へ腰掛けると、冷水が入ったコップが手元に置かれた。

寅さんメニューと紹介していた半チャン半ソバ半シュウをまたオーダーしても良かったが、メニューの中にあったチャーシューメンが大盛りでも680円だったので思わずそれに決めた。

そうなると前回のシュウマイと違うもので行こうとなるもので、今回は5ケ入りで300円となっていったギョーザを一緒にお願いすることにした。

3年前のTVで紹介していた頃に一度来たことを告げて、そこから世間話しに花が咲いた。三ア千恵子さんが亡くなった時は、ファンの方だけでなく松竹関係者も来店してくれたのだそう。

もう撮影所は失くなってしまったが創業時はその直ぐそばで10年近く営業していて、その後今の場所に移転。50年以上の半世紀は経過しているこちららしい。

こちらへやって来たのは確か昭和30年代の前半頃だったそうで、そんなところから先代が撮影所の前で始めたのは昭和23年か24年頃と推測される。程なく到着。

そこそこにチャーシューが入っているのかと思えばこれが然に非ず多めに入っており、しかも豚ロースに豚バラの2種が両方入っている感じだった。しかも豚バラは濃い味付けが成されていて、さらに炙っている工程も見受けられて何ともこだわり高いものと言えた。

それではと行かせて貰えば、やはり実に美味しい中太麺と清湯醤油スープ。さりげなく入るモヤシも素敵な持ち味を示していた。麺は製麺所にこまかい指定をして作って貰っているものだそう。しばらく前にそんな製麺所が倒産してしまったらしく今は違うところなのだろうか。

ギョーザがまたかなり美味しかった。小皿に餃子用のタレが一緒に来て、それに付けて口にした。普通に焼き上げた感じではなく、油で揚げたように表面だけ揚げパン風なスタイルの餃子となっていた。それだけにパリッとした食感も良かった。

気がつけば完食。先代がふくよかな体型だったことから名付けられた店名らしい。残念ながら跡継ぎはいないそうで、この代で終わってしまうこちらだそう。いや、かなりとても素晴らしい、そんな素敵なチャーシューメン大盛とギョーザだった。

(左フォト) チャーシューメン(大)/ギョーザ/店舗外観 (2012.03.02)


 中華 でぶそば

 住所:神奈川県横浜市栄区笠間2-6-7  TEL045-892-6882

 定休日:第1・3日曜日  営業時間:11:30〜21:00

 アクセス:JR東海道線他大船駅笠間口下車。出口前の横断歩道を渡り、左斜め前方の路地を
       道なりに進んだ左側。徒歩およそ8分。








暗い雲が多めに空を塞ぐものの、柔らかい陽射しも刻んで顔を出す、流れる風が秋の気配のそんな土曜日だった。

物心がついた、昭和40年代後半の頃にTVを点ければ、よく白黒映像で邦画の喜劇映画をやっていたものだった。

フランキー堺、森繁久弥、そして渥美清が銀幕の中で、笑いあり涙ありの人情ドラマを繰り広げていた。とくに好きだったのが、松竹映画の人気シリーズ映画の「男はつらいよ」だった。

まだ中学生だった昭和51年、しばらく前に無くなったJR本八幡駅前の映画館で、ブルーリボン受賞記念で「寅さんまつり」と銘を打ち人気三作を上映した事があった。

当時一人で自宅の柏から見に行った程で、その後も新作が出来る度に地元近くの、映画館へ足を運んだものだった。

先日テレビ東京の人気番組、「出没!アド街ック天国」でこちらを知り、本日出掛けて見る事にした。今は面影も少ない松竹映画の大船撮影所が近くにあった関係で、寅さんこと故・渥美清氏が、マドンナやスタッフの方々と共に、足繁く利用したラーメン店だそう。

そんな訳で15両もの長い車両編成の、横須賀線に直通する総武快速線電車に、市川駅から乗車して一路大船に向かう土曜日でもあった。およそ一時間掛かって、電車は大船駅に到着した。

横浜寄り海側の笠間口を出ると、テックランドヤマダ電機大船店が左前方に見え、その前を横切り道なりに進んで行く。

すると左手に比較的新しい団地が見え、そして右手には精密機器メーカーの広い敷地。資生堂鎌倉工場が遠巻きに見える。さらに進むと、良い出汁の香りが鼻について来た頃、右手にこちらが風情良く佇んでいた。

とは言え一度改築した様で、以前は寅さん映画の「とらや」に近い風情があったお店だったらしい。中に入ると壁際にテーブル席が右手奥へ続く店内で、大判の寅さんの映画のポスターが、数枚だけ貼られていた。

一番奥に、空いたテーブル席を見つけ、そこへ腰を下ろす。メニューリストを見ると様々な中華料理が並んでいて何気なく裏返すと、「寅さんメニュー」とある、「半チャン半ソバ半シュウ1030円」の文字を発見。

その予定だったのでそれでオーダーを通した。来店した生前の渥美清さんが、必ずそのセットメニューを楽しんだらしい。

半ばかりが付くメニューだったので、量的にどんなものかお店の方に確認すると、このセットメニューであれば充分な量になるそうで、半チャンはマージャンのそれに引っ掛けたネーミングだそう。程なく到着。

ラーメンから手を付けると、これが何とも味わい深い昭和の風情が佇んでいて、じわんと来るコクがもうたまらないもので、もう旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い旨い。

何処とも違う感じながら、あえて言えば代が変わり、やや味が変わってしまった、以前の旧・中華松楽@秋葉原の醤油スープに近く、先代の方が横浜中華街で、修行した経験を生かしたものだそう。そう言えば松楽初代店主は、横浜で屋台を引いていた。

中太ストレートのカン水麺も、卵をつなぎにして熟成させたものらしく、なかなかだった。これにモヤシにチャーシューもまた良かった。小振りのドンブリで比較的少な目ではあるが、思ったより量はあるラーメンだった。

チャーハンは、なるほどしっかり一人前の量で、お湯を使って米を研いで炊いているらしく、これがおそるべしな程にパラパラで、前半はここまでパラッパラにしなくてもと思ったが、後半はその良さに唯々頷くばかりだった。

またシュウマイは三個に洋ガラシが添えられ、さすがに横浜の崎陽軒に近い感じがあり、これが横浜シウマイかと何処か一人で納得して、醤油とお酢で楽しんだが、これまた美味しいものであった。ちなみに、半チャン半ソバのお店は、こちららが元祖らしい。

気が付けば完食。いや、なかなか素晴らしく、結構な美味しさだった。結構・・・。結構と来れば寅さんの叩き売りの前口上である。けっこう毛だらけ、ネコ灰だらけ。 有名ラーメン店の回りは、大手系だらけと来たモンダミン。(おいおい)

(左フォト) 半ソバ/半チャン/半シュウ (2008.09.27)

     
先代の愛称から付いた店名らしい。 メニューの裏側にあり、これぞ裏メニュー? 調味料コーナーで目を引くS&Bコショー。 資生堂関連施設が、多く目に付く周辺。


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