赤坂味一 千葉・船橋



しばらく前に永福町大勝軒へ訪れたが、ふとその系統のこちらの中華そばを楽しんで見たくなり、船橋市内に所用もあって出掛ける事にした、正月と言う感じもなくなって来た木曜日だった。

正午を過ぎた間もない時間に店頭へ到着すると、入り口の引き戸の前で七人の方が待っていた。周辺のサラリーマンらしき方々ばかりで、制服に身を包んでオフィスからそのまま来られたようだ。

冬の寒空で風が出ているものの、それほどの寒さは感じない、一月上旬の青空から陽射し降り注ぐ国道14号沿いで車が絶えず走っている。

しばし待っていると、そんなに掛からず入店できた。お店の方へ判るようにしてから腰を降ろす。冷水を持って来て頂いた所で、チャーシューメンをお願いした。

一番混み合う時間帯に来てしまったようで、店主が矢継ぎ早に正確にラーメンをカウンタトップに置いて行けば、一人だけおられるお兄さんがまた凄かった。

人気店で入口の戸が休まる事がない大盛況で比較的広い店内ながら、食器を速やかに下げて行き、間違いない金額で一人一人の精算をこなし、オーダーした通りのラーメンがほぼ順番通りに先客の前に置いて行った。メモする事無くなんとおそるべしな半端でない記憶力と言えた。

その昔は私も百人一首の句を、全て覚えさせられてそれをこなした事もあったが、今は一句さえも言い切る自信さえない始末だ。YAMADAと印字された麺箱が厨房の国道寄りに積まれ、様々な産地の煮干しの段ボール箱が客スペース側の壁際に置かれていた。程なく到着。

おお、やはり美味そうなビジュアルだ。チャーシューが五枚並べられ、なると巻きが中央に据えられたメンマの上に置かれていた。

以前はワカメがこれに色を添えていたが、何故か最近は乗せなくなってしまったようだった。それではと行かせて貰えば、それはもう美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い美味い。

並盛でも相変わらずの麺量で、しかもチャーシューがしっかり入って650円なんだから、ラーメンもまたおそるべしであった。ちなみに中華ソバは500円で有り難い庶民の味であり、メンマラーメンは何故だかチャーシューメンより高い700円。たしかにそのメンマが、実に美味しいもの。

船橋に来られ25年、開業して35年のさすが名店と言える味で、いい麺量ながらその美味さゆえに気が付けば完食であった。いやいやいや、こちらもまた美味し永福町系ラーメンだった。

(左フォト) チャーシューメン/店頭外観 (2010.01.07)


 赤坂味一 (あかさかあじいち)

 住所:千葉県船橋市湊町2-2-19 TEL047-434-4104 定休日:日曜日 営業時間:11:00〜16:00

 アクセス:JR総武線船橋駅南口左寄りの道を進み、京成電鉄船橋駅を越えて右カーブを進み、
       千葉街道(国道14号線)へ出て、そこを横断歩道を渡ってから右手に50mほど歩いた
       通り沿い左側。

 




船橋市内の市役所付近にあるこちらは、今年でこの地で20年を越す営業を経ている名店。ちなみに赤坂時代も加算すると、31年もの歳月が流れている。

初レポートで、その歳月の表記に手違いがあり、深くお詫び申し上げます。そうした事もあり、某店を出た後で一服してから、暖簾を潜る事にした。

店頭に到着すると、相変わらず煮干しの香りが、車の絶えない千葉街道沿いに立ち込める。中に入ると、店主の前のカウンタ席が空いていたので、そこに腰掛ける。何気なく店主に「今年で二十年経つのを本で知りました」と言葉を投げ掛けると、「いや、二十一年目だよ」と返って来た。

銀のトレーがあり、永福町系と気が付く。銀のトレーはテーブル席のお客さんの場合に使用されるが、カウンタ席の場合は直にドンブリが置かれる。程なく到着。

白子産煮干しと鰹節に、ネギ生姜チャーシューで炊いたらしいスープは、やや苦みがありながらも、その良さに酔いしれるもの。麺は中細ちぢれの低加水麺で、かなりの量が入っている。

旨いと言う言葉は出なくても、その美味しさは判るフリでは無い、食べる事が出来てとても良かったと実感出来るもの。ラーメンとは本来、そうした食べ物でもあると言える。中華ソバ五百円。この煮干しラーメンは、ここでしか味わえない。いや、良かった。

(左フォト) 中華ソバ (2006.06.29)


良い天気の中、まだ一度しか行っていなかった、こちらへまた久々行く事にした。しょうゆラーメン専門店と店頭にあるお店。正午過ぎに着くと、店内はランチタイムとあって大盛況。こちらの裏手には、船橋市役所がある市の中心部もあって、店内の席と言う席は埋まっていた。

奥にある円卓のお一人が席を立ち、そこへお店の方の案内があり腰を下ろす。相席はたまにあるし、何も気にする事は無い。ありそうでどこにも無い様な、煮干しと醤油の甘い香りが合わさった良い芳香が漂う。前回来た時は、奥さんが立ち回っていたが、今日は店主の息子さんの様な方が、奥さん程では無かったが上手く対応しておられた。

近くの方のメンマが旨そうに見えたので、メニューを見てメンマラーメンにしようかと思ったが、チャーシューも捨て難く、「チャーシューとメンマ両方のラーメンって出来ます?いくらですか?」とお願いすると、「出来ますよ、850円です」とそれにして貰う。店主の作る姿を見ていると、1〜2杯ずつ丁寧に送り出していた。しばらく待って到着。やはり旨い旨い旨い。店内の魚介臭を吸い込み乍ら食べている所為か、はたまた醤油の旨み成分が煮干しと同調してからか、スープは煮干しがずばばんとは来ず、むしろ醤油の旨みが前に出て来る。

面白いのは、卓上の冷水を途中で口にすると、醤油が洗い流されて口の中は煮干しの良い香りだけが広がって行く。チャーシューはやっぱり良かったが、鉢に沢山入ったメンマをドンブリに入れてから食したが、これがまた旨いメンマで、醤油の味付けが気品高く感じ取れる逸品。もちろん中太の麺も良かった。いや、旨かった。

(2005.05.09)


長嶋茂雄さんが現役を引退した翌年に東京・赤坂で営業を始めて、昭和60年にこの地へ移転して来たお店らしい。千葉街道沿いで目の前の通りは車が絶えない。蒼い暖簾を潜ると比較的広い店内。壁のくすみが約20年近い歴史を感じさせる。ランチタイム真っ只中とあって盛況な店内。驚いた事に、奥様らしき方がそつなくラーメン作り以外の全てをこなしている。元気良く常連さんらしき方と会話までしている。650円のチャーシューメンを注文する。

壁際には沢山の漫画単行本があり、「紺碧の艦隊」が結構揃っていた。それを見て店主を見たら、海軍の白い指揮官の服がとても似合いそうな感じの方だったりする。しばらく待ってラーメンが到着。これで650円という。麺は一玉半近くもある。湯(スープ)は九十九里産の煮干しが際立ち、あっさり醤油によく溶け込みカメリアラードが効果を足していた。

麺は中太やや縮れでカン水が許せる範囲で、柚子がさらに手助けしてくれた感じで旨い。最初から最後までこの微塵切りしてさらに細かくした柚子が、フルーティーな香りと酸味を奏でてくれ、煮干し系醤油スープを新鮮に最後まで楽しめる事が出来た。キザミねぎも切ったばかりという感じで良かった。チャーシューがこれまた良かった。燻した感じの味が芳醇で食感も良かった。完食して清算時、私がもっといなせであったら千円でも置いて帰りたいぐらいの満足感があった。

(2003.03.05) 【追記】昭和50年(1975)赤坂で開業。昭和60年(1985)船橋現住所に移転。